この記事は、自分でできるであろう範囲のメンテナンスをまとめたものです。難易度別にまとめました。
記事を書いた理由としては、ネットで探したメンテナンス一覧というものがいまいち見にくい(一覧にはなっているけど、内容がぱっと見不明だったり、難易度が不明だったり…)ものが多くて、じゃあ見易いものを作ろうと思った次第です。
また、そのメンテナンスはどのくらいの頻度でするべきなのか、費用はどの位かかるのか、なども一覧で見れるようにまとめました。
難易度別にしてありますので、メンテナンス初心者の方にも、どのメンテナンスからやっていけば良いか分かり易いようになっているはずです。
おことわりですが、メンテナンスは自己責任でお願いしますね。
ちなみに、メンテナンス初心者の方で、「難易度が初級というのは分かったのだけれど、その中でどのメンテナンスからやり始めればいいのか分からない…迷ってしまった…」という方向けに、それ特化の記事をまとめておりますので、よろしければご覧ください。
★項目について
★が付いている項目は、走行距離2万キロ以内に発生する定期メンテナンスが必要なモノに付与しました。
一般的に2万キロ程度以内で発生するもの、ですので現実はもっと長く走れてしまう可能性もありますが…一応推奨ということで参考として。
「頻度」について
各メンテナンス項目の中に、「頻度」という項目があります。
これはあくまで一般的に言われる目安のようなものですので、そのバイク固有の指定時期があればそれに従ってください。
距離と年数が両方指定されているものについては、何れかの条件を満たした場合に交換、と読み解いてください。
「費用」について
ここで書かれている金額は、一般的に言われる目安のようなものです。
また、費用は「自分でメンテナンスした場合」にかかる費用を指しています。バイク屋さんにお願いした場合は、工賃分もっとお金がかかります。
また、初期費用ではなく、均した金額をベースにしています。
例えば、ワイヤー類注油のメンテナンスでは、費用が1000円以下と記載していますが、ワイヤーオイルの購入に2000円程度かかります。が、このワイヤーオイルは1度購入すれば何度も使用できますので、均して1000円以下、という感じす。
また、交換に必要な工具を揃える金額も除いていますので、特殊工具が必要な場合はもっとお金がかかります。
「必要な工具/用品など」について
スパナ、レンチ、ドライバーなど、一般的に使用するであろう工具についてはここには記載しません。
それ以外で必要になる工具、用品などをここに記載しています。
【初級】メンテナンス初心者にオススメ!
メンテナンスは初めてor殆ど自分でやったことが無くて…という方にオススメのメンテナンスです。
ここに記載している項目は、そのメンテナンスを行うために色々なパーツを外したり、という前提が無いようなものが多く、比較的やりやすい部類となっています。
ここに記載している、「チェーン清掃」、「チェーン張り調整」、「オイル交換/オイルフィルター交換」、「タイヤ空気圧調整」が出来るようになれば、バイクメンテナンスの頻度が高めで重要っぽい部分はおさえたことになりますので、まずはここをやってみましょう!
初級の他の項目については、そこまで頻度は高くないのであまり気にしなくても良いかと。
特にどのメンテナンスから始めればいいだろう…という方には、こちらの記事がオススメです。⇒「【バイク】メンテナンス初心者向けのオススメ整備内容7選!これをやれば確実にメンテナンス出来るようになります!」
チェーン清掃★
- 頻度
- 1000km以内に1度はやっておきたい
- 費用
- 1000円以下
- 必要な工具/用品など
- ブラシ
- チェーンクリーナー
- チェーンオイル
エンジンからリアタイヤに駆動力を伝える大事な役目のチェーンです。
ここが汚れていると、フリクションロスが発生してパワーダウンや燃費ダウンに繋がってしまうので、定期的に清掃してあげる必要があります。
メンテナンス内容はシンプルで、チェーンクリーナーというケミカルを吹き付けた後、ブラシで汚れを落とし、最後にチェーンオイルを塗布する、という具合です。
具体的な車種別の作業内容としては下記の記事をご覧ください。レブル250はこちらです。
下記は、グラディウス400のチェーン清掃(+張り調整)の記事です。
チェーン張り調整★
- 頻度
- ノンシールチェーンなら500~1000kmごと
- シールチェーンなら1000km~2000kmごと
- 費用
- 1000円以下
走行していると、チェーンが伸びて弛んできます。そのまま放っておくと、フリクションロスが発生しますのである程度の距離を走ったら張りを適正値に調整してあげる必要があります。
シールチェーンとノンシールチェーンで、チェーンの伸びる量が大きく変わってきます。(シールチェーンとノンシールチェーンの違いについてはこちら)
ノンシールチェーンはガンガン伸びてくるので比較的短い頻度で張り調整量を確認しておきたいです。
シールチェーンはあまり伸びませんので、神経質になる必要はないと思います。
チェーン張り調整の詳しい方法は下記記事にまとまっています。
オイル交換/オイルフィルター交換★
- 頻度
- 3000kmごと(モノによりますが)
- オイルフィルターはオイル交換2回に1回交換する
- 費用
- 2000~5000円程度
- 必要な工具/用品など
- オイル
- オイルフィルター
- ドレンワッシャー
- 廃油受け
- オイルフィルターレンチ(必要な場合)
バイクのメンテナンスとして、一番それっぽいオイル交換です。初級としては少し難しめな方ですが、落ち着いてやれば大丈夫です。
頻度に3000kmごとと書いていますが、これはバイクによります。小排気量になる程、短い交換サイクルでの交換をオススメします。
オイル交換での注意点としては、
- オイルドレンボルト(オイルを抜く部分のボルト)が固めなので、力の入る工具を使用すること
- ドレンワッシャーは必ず新品交換すること
でしょうか。
必要な工具/用品などで記載しているオイルフィルターレンチとは、例えばグラディウス400ではフィルターを外すためにお皿のようなレンチが必要になり、これを指しています。
GN125やVTR250等では通常のスパナ/レンチで対応できますので、車種によります。
詳しい交換手順は下記記事にまとまっています。
VTR250のオイル交換記事はこちら。
GN125のオイル交換記事はこちら。
タイヤ空気圧調整★
- 頻度
- 1000kmごと
- 費用
- 1000円以下
前後タイヤの空気圧を調整します。
空気圧が無くなってくると、燃費が悪くなったりコーナリング時に悪影響が出たりと、良くない影響ばかりですので適正に保っておきたいです。
セルフガソリンスタンドなどに空気入れが置いてあるケースが多いですから、店員さんに一言断ってから空気を入れさせてもらいましょう。ただし、ガソリンスタンドにおいてあるものは、四輪車用に最適化されているため、バイクには使えないこともあります…
そのバイクの適正な空気圧は、チェーンカバー等に書いてあることが多いです。
バルブ交換(ヘッドライト/ウインカー/テール)
- 頻度
- 随時
- 費用
- 1000円以下
ライトバルブは、いつ頃切れるというのが分かりませんので、頻度は随時としました。切れたら交換です。
ウインカーとテールランプは、大体プラスネジで留まってますのでそれを外した後、バルブを取り外します。ちょっと押して回転させると外れるものが殆どです。
ヘッドライトも、プラスネジで2~3箇所留まっていますので、それを外した後、バルブを取り外します。多くのケースでH4のバルブだと思いますので、カプラから引き抜けば取り外せます。
振動の多いバイクは、ライトバルブが切れやすい傾向にありますので、事前にネットで情報を調べておくと良いかもしれません。
レブル250の2017~2019年モデルはH4バルブの汎用タイプで、LEDへのバルブ交換を実施しています。下記記事で詳しく手順を記載しております。
ケーブル類注油(スピードメーター/タコメーター)★
- 頻度
- 5000kmごと
- 費用
- 1000円以下
- 必要な工具/用品など
- グリス(モリブデングリスなど)
電気式の場合はケーブルが生えていませんので対象外です。フロントホイールやエンジンからケーブルがメーターまで伸びているバイクが対象となります。
ワイヤー固定部分を外し、内部のクルクル回るワイヤーのような部分にモリブデングリス等でグリスアップします。
モリブデングリスは、ホームセンターなどで1000円以内で購入でき、そうそう無くならないので1本持っておくと良いでしょう。
ケーブル類注油(アクセルワイヤー/クラッチワイヤー)★
- 頻度
- 5000kmごと
- 費用
- 1000円以下
- 必要な工具/用品など
- ワイヤーオイル(ワイヤーグリス)
アクセルワイヤーも、クラッチワイヤーも、切れたら超大変なのですが、意外と気にされることの少ない注油メンテナンスです。
ハンドルについているスロットルや、クラッチレバーからワイヤーを取り外し、そこにワイヤーオイル(ワイヤーグリス)を流し込んでいきます。
ここで、ワイヤーオイルの粘土が高いものだとなかなかワイヤーの中にオイルが入っていかないので、粘土は低めのものがオススメです。こちらの製品は私も愛用していますが、結構オイリーでワイヤーケーブルの中に入っていきやすくて使いやすいです!
ワイヤーオイルは、1000円~2000円程度で購入でき、1度購入すれば5年位は無くならないと思います。
詳しいメンテナンス内容は下記記事にまとまっています。
バッテリーメンテナンス(交換/液補充/充電)
- 頻度
- 随時
- バッテリー液確認は5000km程度で
- 費用
- バッテリー交換なら2000円~5000円程度
- 液補充なら1000円程度
- 必要な工具/用品など
- バッテリー液(開放型バッテリーの場合で液補充メンテナンスを行う場合)
- バッテリー充電器(充電メンテナンスを行う場合)
セルの回りが弱いなと感じた場合は、バッテリー液の補充や充電などのメンテナンスを行いましょう。
最近では、バッテリーの充電器は簡素なものであれば1000円~2000円で購入できますので、1つ持っておくと良いかもしれません。2019年7月時点では、下記の商品が評価数が多く、評価自体も高かったのでオススメのようです。
私は、別の4000円程度のバッテリー充電器を使用していますが、性能の差はあまりないかと思います。
充電しても、また暫くしてセルの回りが弱弱しい、という状況が続くようではバッテリーの交換が必要になります。
バッテリー交換に関する記事は下記にあります。
【中級】さらにメンテナンスの幅を広げていきたいアナタに!
中級では、ブレーキまわりのメンテナンスであったり、そのメンテナンスを行うために他の部品を外す必要があったりする項目が多くなってきます。
このあたりのメンテナンスを自分でできるようになれば、殆どバイク屋さんに行くことはなくなります。年間のバイク維持費もおさえられるようになります。
ただし!無理はしないでくださいね!
ブレーキフルード交換★
- 頻度
- 走行1万キロごと
- 2年ごと
- 費用
- 1000円程度
- 必要な工具/用品など
- ブレーキフルード
- 古いフルード受け
- バイク用品で売ってたりします
- ゴムチューブとペットボルトなどでもok
ディスクブレーキの場合に必要なメンテナンスで、定期的に交換が必要になります。
交換に必要な道具はあまり多くなく、交換自体もそこまで大変ではないですが、ブレーキまわりを触るということで心理的ハードルが高いかと思います。
必要なものは、新しいブレーキフルードと、古いブレーキフルードを受けるための仕組み(ゴムチューブとペットボトルなど)です。
交換手順は、
- キャリパーのブリーダーにゴムチューブとペットボトルなどをセットする
- ブレーキマスターカップの中に残る古いフルードをシリンジ等で吸い取る
- 新しいフルードを投入する
- 新しいフルードで入れ替える
- ブレーキをちょっと握りつつキャリパーのブリーダーボルトを緩める
- そのままブレーキをぎゅっと握る
- ブリーダーボルトを締め込む
- ブレーキを3回くらい握る
- (4の工程を繰り返す)
こんな感じです。
ブレーキフルード交換記事は見つからなかったのですが…ブレーキマスターとキャリパーを入れ替えた時の記事が参考になるかと思います。また、コチラではレブル250のブレーキフルード交換動画を、コチラではグラディウスのブレーキフルード交換動画をアップしておりますので、参考になさってください。
ブレーキパッド/シュー交換★
- 頻度
- 10000km程度
- 費用
- 2000円~4000円程度
- 必要な工具/用品など
- ブレーキパッドorブレーキシュー
ディスクブレーキ車であればブレーキパッド交換、ドラムブレーキ車であればブレーキシューの交換となります。
アクスルシャフトを抜いたりする手間がある分、微妙にシュー交換の方が手間かもしれません。
最近では、大手パッド/シューメーカー以外にも比較的安価で入手できるモノも増えていますが、安心を買いたい方は大手のモノをチョイスすると良いでしょう。
頻度に10000km程度とありますが、これはあくまで目安で、ブレーキの回数が多い場合、ハードブレーキングが多い場合、減りが早いパッドを使用している場合などはもっと交換サイクルが短くなります。
ですので、走行5000km程度を過ぎたあたりからはパッドの残量を確認すると良いと思います。ブレーキパッドであれば残量が目視で確認できますので。
このブレーキパッドが、3mm以下になっている場合は、交換時期です。
さらに乗り続けてパッドの山が無くなった状態で走行すると、ブレーキディスク側が削れてしまったり、本来想定されるブレーキの効きが無くなったりと危険なことになります。
ブレーキシューは…外からの確認方法が無いので、1万キロ走行したら確実にチェックをしておきましょう。
ブレーキパッドの交換手順は下記にまとまっています。
Youtube動画として、レブル250のブレーキパッド交換動画と、グラディウス400のブレーキパッド交換動画をアップしております!
プラグ交換★
- 頻度
- 5000km~20000km(バイクに依ります)
- 費用
- 1000円~4000円程度(気筒数(というか本数)に依ります)
- 必要な工具/用品など
- プラグ
- プラグレンチ
バイクのエンジン内で火花を散らし、爆発(燃焼)を起こすための重要な役割を担っている部品です。
難易度は中級ということになっていますが、難易度はバイクに依存します。
例えば単気筒車のカウル無しであれば初級に入る程度の難易度ですが、フルカウルかつ多気筒車であれば、カウル外し&タンク外しが必要であったりと、しっかり中級の難易度になったりします。
頻度にかなりバラつきがありますが、NGKの公式では2輪は3000km~5000kmで交換せよとなっています。が、現実3000kmで交換することはあまり無いかと…全然調子良いですし。
また、プラグは常用回転数により寿命が決まるという話もありますので、小排気量であれば5000km程度で、大排気量になれば20000km程度で交換、という具合で良いかと思います。
気になる方は、NGKの推奨サイクルで交換しておけばまず問題は無いでしょう。お金以外は。
ちなみに、プラグには通常のプラグの他に、イリジウムプラグというプラグも存在します。イリジウムプラグの方が高価ではありますが、微妙に性能が良いです。が、違いを感じられるかどうかは車種と乗り手に依ります。
ので、事前に自身のバイクでネット情報を調べて、イリジウムプラグで良い効果が出るようであれば、イリジウムをチョイスするのが良いでしょう。
プラグ交換の詳しい手順は下記記事にまとまっています。
VTR250のプラグ交換はこちら。
エアフィルター清掃/交換★
- 頻度
- 5000km程度(バイクと走るフィールドに依ります)
- 費用
- 2000円~5000円程度
バイクはガソリンと空気の混合気をエンジンに供給し、その混合気が爆発(燃焼)することで駆動力を得ます。クリーンかつ適正な混合気を作るための部品がエアフィルターです。
頻度は5000km程度としていますが、そのバイクによってメーカー推奨の交換時期が結構異なります。とりあえず5000kmで確認して、明らかに汚れていれば清掃or交換としておけば問題は無いと思います。
これもバイクによってしまいますが…清掃で済むケースと交換が必要なケースが存在します。
例えば、VTR250の場合ではエアクリーナーは交換となりますが、グラディウス400の場合は清掃で対応可能、という具合です。
何れのケースでも交換してしまった方が楽ですし綺麗になると思いますので、お金と相談です。
エアクリーナー交換の詳しい内容は下記にまとまっています。
VTR250の記事はこちら。
チェーン交換★
- 頻度
- ノンシールチェーンなら5000km~10000km程度
- シールチェーンなら10000km~20000km程度
- 費用
- ノンシールチェーンなら2000円程度
- シールチェーンなら7000円~15000円程度
- 必要な工具/用品など
- チェーンカッター
- カシメ工具
シールチェーンとノンシールチェーンで大きく差が生じます。(シール/ノンシールの違いはこちら)
ノンシールチェーンは、比較的安価で購入可能ですが、メンテナンス頻度は多めで、寿命は短めです。メンテナンスをちゃんとしていない場合では、3000kmも走ればダルダルのダルになってしまいます。
シールチェーンは、ノンシールと比べて高価ですが、あまりメンテナンスをしていなくても寿命は長いです。VTR250では、KMCのチェーンを使用し、そこまでメンテナンスに気をつかっていませんでしたが、15000km程度は問題無く使用できました。
チェーン交換に必要な工具は、チェーンの固定(ジョイント)方法により変わってきます。
ノンシールチェーンの場合に多く採用されるクリップジョイントでは、ペンチがあれば交換作業が可能です。
シールチェーンの場合に多く採用されるカシメジョイントでは、カシメ用の専用工具が必要となります。
他に、購入したチェーンの長さが自身のバイクの規定チェーン数と異なる場合は、チェーンの長さを調整するためのチェーンカッターという工具も必要となります。
クリップ式のチェーン交換は下記が参考になります。(GN125)
カシメ式のチェーン交換は下記が参考になります。(VTR250)
コチラではYoutube動画としてグラディウスのチェーン交換動画をアップしております。
アクセルワイヤー/クラッチワイヤー交換
- 頻度
- 随時
- 費用
- 3000円程度
初級で書いた、アクセルワイヤー/クラッチワイヤー注油のメンテナンスをしっかりやっていれば、結構長持ちします。
GN125というバイクでは、注油作業を5000km~10000kmごとに実施していたためか、50000km程度走行してもまだワイヤーが切れません。(でもそろそろ交換しておいた方が良い気がしますね)
交換作業は、ハンドル側のワイヤーを外し、エンジンorキャブ(FI)のワイヤーを外して付け替えるだけ、ではあるのですが、タンク外し/エアクリ外しが必要だったり車種によっては指の入るスペースが狭かったり、引き/戻しのワイヤーを付けるのに苦労したり…地味に難しかったりします。
スピードメーター/タコメーターケーブル交換
- 頻度
- 随時
- 費用
- 各3000円程度
スピードメーターorタコメーターの下にケーブルが伸びている場合(機械式)の車両が対象です。
こちらもアクセルワイヤー/クラッチワイヤーと同様、定期的にグリスアップしていれば比較的長持ちします。
ただ…GN125というバイクでは、2度メーターケーブル切れを起こしておりますので、3万キロ以上走行しているような車両では気を付けた方が良いかもしれません。
スピードメーターorタコメーターが、全く動かないような状態になった場合は、殆どがケーブル断線が原因ですので、交換となります。
交換作業は比較的簡単で、初級編で書いたケーブル末端の丸いスプラインの入った部分を反時計回りに回して緩め、それをメーター側、エンジンorホイール側共に緩めます。すると、ケーブルを取り外すことができます。
後は、逆の手順で正しく組み立ててあげれば交換作業okです。
こちらの方の記事が参考になりますので、具体的な手順を知りたい方はご覧下さい。
フロントフォークオイル交換★
- 頻度
- 10000km~15000km走行ごと
- 費用
- 2000円程度
- フォークオイル代、フォークオイル受けなどが必要
- 2000円程度
バイクのフロントタイヤを支持する2本の棒がフロントフォークと呼ばれ、この部品の中にはオイルが入っています。これを交換します。
フロントフォークが劣化すると、操舵フィールが悪化します。フワフワした感じになってきて、スポーツ走行時は特に挙動が気になってきます。
推奨交換距離は、いろいろなページを見てみましたが…結構マチマチで、5000km~という人も居れば、もっと走ってからでも大丈夫という人も居り…個人的な経験とネットの声を考慮して10000km~15000kmごととしました。
この交換距離は乗り手によって変わります。
スポーツ走行を行う人は、交換時期が10000kmよりも前になるでしょうし、ケースバーケースではありますが、少なくとも20000kmに1度は変えておいた方が良いでしょう。
作業内容は、フロントフォーク上部のトップキャップを緩めた後、フロントタイヤを外し、フロントフォークを外し、トップキャップを外し、フォーク本体を逆さにしてオイルを排出します。
この際、色々な部品が出てきますので無くさないように。
その後、新しいオイルを注入していき、油面調整を行い…元通りにくみなおして作業は完了となります。
こちらのGN125のフォークオーバーホールまわりの記事が参考になるかと思います。
他のサイトで、フォークオイル交換記事(VTR250)を書いていらっしゃる方もおりますので、詳しい作業内容を確認したい方はご覧下さい。
アクスルシャフトグリスアップ
※追記予定
クーラント(冷却水)交換
- 頻度
- 2年に1回(サービスマニュアルにはそう記載されていることが多いです)
- ただし、現実はもう少しサイクルが遅くても大丈夫かと…
- 2年に1回(サービスマニュアルにはそう記載されていることが多いです)
- 費用
- 1500円程度
クーラントとは、つまり冷却水のことで、エンジンの冷却方式が「水冷」のバイクではこのメンテナンスが必要となります。
自分のバイクがどっちなんだろう…というのは判別は容易で、エンジンの前部にラジエターコアと呼ばれる長方形の網状の何かがついていたらそれは水冷エンジンです。400cc以上のバイクであれば、殆どは水冷方式になるかと思います。(80%くらいは)
交換方法の概要ですが、エンジン本体にあるクーラントのドレンボルトを外して既存のクーラント液を排出し、新しいクーラント液を投入、エンジンをかけて新しいクーラントをバイク全体にいきわたらせる、という具合です。
ドレンボルトの位置をおさえておく点、クーラントをバイク全体に行きわたらせる、この2点をおさえられれば大した作業ではないので比較的お手軽ではあります。
こちらの記事が写真付きで具体的な手順を掲載しているので、分かりやすいです。参考になさってください。
クーラント液はどんなものでも大丈夫です。例えば下記のようなものが評価が高かったですね。
あ、普通の水はもちろん使用NGです!エンジン内を錆びさせたりしてしまいますので…必ずクーラント液(LLC)と記載されているものを使用してください。
ブレーキディスク交換
- 頻度
- 10万km程度
- 費用
- 10000円~30000円程度
ディスクブレーキ車に付いている円盤の部分です。
この部品は、そうそう交換される部品ではないので、あまり気にしなくても良いと思います。
頻度に10万km程度と書いていますが、実際はもっともつかもしれません。ディスクに書いてあるMINの記載値を下回っていないかを確認しましょう。
ブレーキディスク交換の記事は下記となります。
【GN125 カスタム】310mm大型ブレーキディスクを装着してブレーキング性能を大幅にアップするぞ!!『GN125H』
リアハブダンパー交換
- 頻度
- リアスプロケット交換2回に1回程度
- 費用
- 3000円程度
リアハブとホイールの緩衝材としての役割を果たすダンパーです。リアスプロケットが装着されているハブと、リアホイールの間に設置されている黒いゴムのような部品です。
加速時、スロットルオープンに対してワンテンポ遅れて加速したり、
減速時、スロットルクローズに対してワンテンポ遅れて減速したり、というケースではこのダンパーがダメになっているケースが多いです。
リアスプロケット交換2回に1回程度の頻度で交換しておけば、この部分がダメになることは無いかと思います。
フロントスプロケット交換★
- 頻度
- チェーン交換と同じタイミングで
- 費用
- 2000円~3000円程度
フロントスプロケットは、エンジンからのパワーにより回転し、チェーンへ力を伝える部品です。
リアスプロケットと比べると歯車の山数が少ないため、磨耗は早いです。
歯車の山部分が鋭く尖ってきたら交換時期なのですが、一般的にはチェーン交換と同じタイミングで交換せよ、というものなので特に理由がなければフロントスプロケットも交換しましょう。
多くのケースで、フロントスプロケットは強靭なトルクで固定されている&留めているボルトが大きな径ですので、外す作業にはかなりの苦労が伴います。
長くて力の入りやすい持ち手、精度の高いソケット等を使用してください。
交換方法の詳細は下記記事にまとまっています。
リアスプロケット交換★
- 頻度
- チェーン交換の度、またはチェーン交換2回に1回交換
- もちろん、チェーン交換のタイミングでもOKですが、フロントスプロケットよりも摩耗しにくい(歯数的に)ため、2回に1回程度でいいかと
- チェーン交換の度、またはチェーン交換2回に1回交換
- 費用
- 3000円~(リアスプロケット代金)
リアスプロケットは、バイクのリアタイヤについている歯車です。この歯車は、常にチェーンと触れ合っているため、いつかは摩耗してしまいます。というわけで、一定期間走行した場合は、このリアスプロケットも交換する必要があります。
よくネットの声としては、「チェーン交換の時にフロントスプロケットとリアスプロケットの3点セットを交換する」とのコメントが散見されますが、大体リアスプロケットは他の部品よりも寿命が長いため、ちょっともったいないかなと思ってます。もちろん、このタイミングで交換してもOKですが!
リアスプロケットの交換は、チェーン交換よりも若干面倒で、リアタイヤを外す必要があります。
大まかな手順としては、
- リアアクスルシャフトを外す
- リアタイヤを外す
- スプロケットを外す(大体緩み止めの金具がついているのでそれも外す)
- リアスプロケットを新品に交換する
- 元に戻す
という具合です。
意外とすごくシンプルです。リアスプロケットを外すところが若干面倒で、
- 金具の周り止めを外す必要あり
- 高トルクで締め付けられている…
というところだけクリアできればOKです。
具体的な交換手順は、こちらのページがとても分かりやすかったです。
【上級】自分でできる範囲のメンテナンスの上限値がこの位かと…
他にもメンテナンス箇所はいくつかあると思いますが(エンジン腰下とか)、自分でやる範囲としてはこのあたりまでかな、と思います。
上級の範囲まで出来れば、そのバイクの全てを自分でメンテナンスできると思います。
ブレーキマスターO/H
※詳細追記予定
ブレーキキャリパーO/H
- 頻度
- 随時
- 費用
- 2000~4000円程度
- 必要な工具/用品など
- ピストンプライヤー
- あると少し楽です
- ピストンプライヤー
ブレーキの引きずりなど、キャリパーピストンの戻りが悪いなと思ったら交換時期です。
キャリパーのピストンを取り外し、その内部にあるオイルシールとダストシールを交換する作業を行います。
シール類交換のためにはピストンを外す必要がありますから、最後にエア抜き作業も待っています。(ブレーキフルード交換とほぼ同じ感じです)
下記記事に、VTR250のキャリパーオーバーホールの詳細手順がまとまっています。
VTR250のリアキャリパー(1pod)のオーバーホール記事はこちらです。
タイヤ交換★
- 頻度
- 5000km~15000km程度
- スリップサインが出たら
- 費用
- 10000円~20000円程度
- 必要な工具/用品など
- タイヤレバー
- ビードブレイカー
- ホイールバランサー
- ビードワックス
- ムシまわし
交換頻度については、そのタイヤの寿命によるのでかなりアバウトです。
タイヤ交換は、必要な工具が多かったり、廃タイヤの処分に困ったり、エアコンプレッサーが必要だったり、何かと大変です。
私は面倒なのでタイヤ交換だけは必ずバイク屋さんに任せています。
キャブレターO/H
- 頻度
- 随時
- (年代モノのバイクや長期不動車のレストア時)
- 費用
- 3000円~10000円
通常使用しているバイクについては、殆どキャブレターをオーバーホールする必要は無いと思います。
古いバイクを購入した場合や、不動車を購入した場合ではオーバーホールする必要があると思います。
他に、キャブが原因(のように見えて)エンジンのかかりが悪い場合や、燃費が著しく落ちてきた(その原因がキャブと思われる)場合などもオーバーホール対象でしょう。
下記は、VTR250のオーバーホールを行った際の記事になります。
フロントフォークO/H★
- 頻度
- 30000kmごと
- フォークオイルが漏れたら
- 費用
- 5000円程度
- 必要な工具/用品など
- ダンパーロックソケット
- フォークソケットボルトの共まわりを防ぐためのものです
- シールインストーラー(シールプッシャー)
- オイルシールを打ち込むための工具です
- フォークスプリングコンプレッサー
- 倒立フォークの交換に必要です
- ダンパーロックソケット
バイクメンテナンスの中でも、なかなか面倒で難しい印象なフロントフォークオーバーホールです。
実際、作業時間がかかりますし、フォークソケットボルト外しで苦労したり、他のメンテナンスと比べるとちょっと面倒です。
また、私は正立フォークしかやったことがありませんが、倒立フォークでは別途スプリングコンプレッサーが必要だったりとより大変そうです。
フォークオーバーホールの詳細手順は下記記事にまとまっています。
VTR250のフォークオーバーホール記事はこちらです。
グラディウス400の作業内容はYoutube動画としてまとめています。
ピボットシャフトグリスアップ
※詳細追記予定
ステムベアリンググリスアップ
※詳細追記予定
ステムベアリング交換
※詳細追記予定
ホイールベアリング交換
※詳細追記予定
クラッチプレート交換
※詳細追記予定
エンジン腰上O/H
※詳細追記予定
おわりに
今回は、バイクのメンテナンス一覧をまとめました。
他にもメンテナンスの見落とし箇所があるかもしれませんが、多くのモノはまとめられたかと思います。
メンテナンスに興味があるけれど、何から手をつければ良いか分からない、という方は初級から少しずつできる範囲を広げていくと良いかと思います。
今回は以上です!