鳥をね、撮りたいんですよ
はい。鳥をね、撮りたくなってしまったんですよ。
近所の河原に、スズメがよく集まっているのを見かけたり、カワセミがいることに気づいたり、メジロが居たり…気付いてしまったんですよね。
バイクが必要ではありますが、家から15分のところにある大きめの公園でも「野鳥の道」なるトコロがあり、こちらも重ねて鳥を撮りたい欲を刺激してくるんですよね。
さて。じゃあ鳥を撮ればいいじゃないかと。
とある日に多少短いかなとは思えど、スナップもしたかったので持って行ったM.ZUIKO 12-100mm F4 PROでしたが…
圧倒的に望遠が足りない…!!
んですよね。望遠端が換算200mmではもう全然足りない…!!
絶望しました。
スズメが逃げないギリギリの距離まで近寄ってシャッターを切るも、スズメが豆粒くらいにしか写らないんですよね…
本当に絶望しました…
換算200mmでちょっとは鳥が撮れるかなと思っていた自分の浅はかさを恨みました。
というのもありますし、最近フルサイズのα7II, α7IIIを購入したこともあって、それに対する優位性として望遠の強みというので1つレンズを持っておきたいという気持ちが強まり…このレンズを購入しました!
マイクロフォーサーズには、数多くの望遠レンズが存在しますが、なぜこのレンズをチョイスしたのかというと、
- 望遠端は必ず200mm(換算400mm)以上であること
- 150mmでは足りなくて買い替えることになりそうだったので、最低200mmは欲しい
- 価格が高すぎないこと
- このレンズを手に入れた直近1カ月のうちに、SONY Eマウント併用のために、ボディとレンズ合わせて50万円以上散財していたので…価格は安くおさえたかった
という条件に当てはまるレンズはぱっと探した限り、OLYMPUSの75-300mmとこのPanasonic 100-300mmくらいでした。
で、OLYMPUSとの一騎打ちだったんですが、若干Panasonic側の方が安かったので(中古で30000円ちょっとで購入できました)、コチラを選びました。
下記のレンズですね。
Panasonic LUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6 のスペック
このレンズのスペックは下記です(探したんですが、I型の方は情報が無く…II型の情報です)
レンズ構成 12群17枚(EDレンズ:1枚) レンズ名称 LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 Ⅱ /POWER O.I.S. マウント マイクロフォーサーズマウント 開放絞り F4.0(W端)~F5.6(T端) 絞り形式 7枚羽根 円形虹彩絞り 最小絞り F22 最短撮影距離 1.5m 焦点距離 f=100mm~300mm(35mmフィルムカメラ換算 200mm~600mm) 撮影可能範囲 1.5m~∞(撮像面から) フィルター径 67mm 最大撮影倍率 0.21倍(35mm判換算:0.42倍) 画角 W(f=12mm):12°~T(f=35mm):4.1° 外形寸法 最大径73.6mm×全長126mm(先端よりレンズマウント基準面まで) 質量 約520g
私が今回購入したのはI型の方ですが、II型との差異としては(II型でバージョンアップしている点の列挙)
- 光学式手ブレ補正 POWER O.I.S. Dual.I.S II対応
- 防塵防滴 対応
というところで、レンズ自体の基本スペックは変わらない様子です。II型の方がパワーアップしているので、中古が安い!という点以外はII型を選ぶのが無難ですね。
で、このレンズの特記事項としては…
- フルサイズ換算で200-600mmというスーパーズーム!!
- なのに520g / 全長126mmのスーパーコンパクト!!
- 中古価格が3,4万円のスーパーリーズナブル!!
という感じですね。
望遠端600mmは、本当に見える世界が全然違います。スゴイっすわ…
Panasonic LUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6 の外観(G9PROとの組み合わせ)
レンズ本体の外観
レンズの外観はこんな感じです。マイクロフォーサーズとしてはデカいサイズですが、換算600mmのレンズとしてはかなりコンパクトなサイズです。
Leica銘をもたないレンズなので、外観の雰囲気にはあまり高級感は感じられません。全体的にプラスチッキーな質感、ズームリングはゴム製という感じです。
横から見るとこんな感じです。根本付近に、手振れ補正のON/OFFスイッチが付いていますが、それ以外には特にギミックは無しです。
レンズフィルターは取り付け可能で67mmとなっています。ちなみに、レンズフードは付属となります。さすがに望遠側だけあって結構深めのフードになっています。
次に、手元にあったOLUMPUSの標準ズームレンズであるM.ZUIKO 12-40mm F2.8 との高さ比較もしてみます。
M.ZUIKO 12-40mm F2.8もそれなりにマイクロフォーサーズとしては大柄めかな、と思っているものの(大三元標準ズームとしてはかなりコンパクトではある)、その1.5倍の高さという感じです。鏡筒の太さはどちらも同じくらいですかね。
レンズフードを付けるとこんな感じになります。参考まで。
ボディと組み合わせた時の見え方
では、同じPanasonicのボディである LUMIX G9PROとの組み合わせではどんな感じになるのか、貼っていきます。
Panasonic LUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6 で撮影した写真たち(作例)
作例を貼っていきます
撮影するようになって気づきましたが、結構スズメって逃げやすいんですよね。なので、写真を撮ろう!と思ってカメラを向けてもなかなか撮れないことが多くて…
しかし、さすがに換算600mmでは、かなーり被写体を大きく写すことができます…!!感動です!!
が、イロイロと思うトコロもあって…
まずは、望遠端だとF値が5.6ということでかかなり暗い。なのでISOを上げないといけなくて、この時は確かISO1600くらいまで上げていた気がします。ということで、よく写真を見てみると、ノイズが結構載ってたりします…この点はううむというところ。
また、2枚目の写真、スズメの左側あたりの枯れ葉あたりを見てみるとなんか滲みというか収差というか、カリっとしきれていない感じがするんですよね。OlympusでいうところのPROレンズや、PanasonicのLeicaレンズではないので、これは仕方がない部分だと思いますが、最後に使った望遠レンズがM.ZUIKO 40-150mm F2.8 PROだったので、それと比べるとどうにも気になってしまうんですよね…これが価格の差か…!!と改めて気づかされました…
作例03 カモです1
こちらも換算600mmの威力を十分に感じられるショットですね。特に2つめのカモさんはすごい…!! こんなに寄れるとは…
ただ、どうにもちょっと眠さが抜けないですね。2枚目のカモのフェイスショットをよく目のまわりに注目してみると、ちょっと眠い…これがM.ZUIKO 12-100mm F4 PROとかだったら、もうカッチカチにキマってると思うんですよね…やはり上位レンズと比べてしまうと…さっきも書いたようなコメントですね。このレンズには可哀そうな話ですが。
ともあれ、このレンズの価格でこの超望遠の世界に足を踏み入れられる!というのは本当にスゴイことなんで、グダグダいってんじゃねえという感じですね。失礼しました。
作例05 メジロです木の上のかなり遠くにいたメジロさん!!まさか近所の河原に普通に居るとは…
これも、換算300mmとかではとても撮影できないショットなので感動しました…!! それなりの木の高さの上部付近だったので、まさかこんなに大きく撮影できるとは。マイクロフォーサーズ冥利に尽きますね。
作例06 満月ですコチラは、満月の日に撮影した月です。普通のちょい望遠レンズ程度であれば、どうせ大きく写せないしな…ということでカメラを向けようとも思わないお月さまですが、換算600mmの威力は半端ないです…!!
ちなみに、微妙にピント合ってないじゃん草ぁwww!!と思った方、その通りです笑 いやですね、このレンズ、ピントリングにちょっと難がありまして、ホントの極微調整が結構難しいんですよね。ちょっと動かすとわりとピントがずれるわりに、ピントリングが重くないため、かなり調整し辛いんです… はい… ともあれ、今度からはよりシビアに追い込もうと思います。ええ。
作例07 隠れているつもりの猫少し遠めにいた猫ですが、こんなにアップで写せます。が、やはり毛の解像感とかはちょっと甘い…!! いえね、無印望遠レンズとしてはよくやっている方だと思います。ええ。私の目がシビアなだけです。
作例08 スズメたちの集会(Luminarでトリミング&現像)コチラは若干のトリミングと現像してます。流石にこれだけの超望遠ですので、マイクロフォーサーズでF5.6でも背景はかなーりボケます。ピント管理が大変です。
等倍で中心と周辺の様子を見ていく
2020/11/16 追記予定
Panasonic LUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6 って結局どうなの?
さて。で、結局このレンズってどうなんでしょうか、という話です。
個人の感想ですが、この価格で(中古で3万円ちょっと)、フルサイズやAPS-Cではなかなか味わえない超望遠画角を楽しめるというのは、とても素晴らしい!!とのコメントがまず出てきますね。マイクロフォーサーズを使っているんだから、望遠側のメリットというのはしっかり味わっていきたいですからね。
もちろん、価格が価格ですので、
- 外装にはそんなに高級感は無い(LeicaレンズやPROレンズのような、外観を見て愉しむといった趣向は無い)
- 写りはLeicaやPROレンズほどではない
というところにはなってしまいますが、それでも十分以上のコスパなのは間違い無いですね!
改めて、メリット/デメリットを書いていきますと、
メリット
- 安価に超望遠の世界を楽しめる
- 軽量コンパクト(MFTレンズとしては大きめですが)
デメリット
- ピントリングやズームリングの固さ/フィーリングのイマイチさ
- ピントリングはちょっと固めで微調整が効きにくい
- 写りは価格なり(デメリットというと語弊がありますね。妥当な写りです)
- 望遠端はより甘い印象です
というところで、何度か書いていると思いますが、「超望遠の世界を覗いてみたい」という方にはオススメな一本です!