レブルをZ1000のフロントマスクにしたい…!!シリーズの第2回になります。前回の記事はコチラです。
前回では、Z1000ヘッドライトまわりの配線をレブル側に合うように加工していきました。加工というよりも変換ハーネスを作ってきました。
今回は、電気の話ではなく物理の話になりまして、ステーを作っていこう!という回になっています。
Z1000のヘッドライトをレブルにあてがってみて、取り付けイメージを立てたのですが、純正リスペクトで下側ステーと上側ステーで支えることにしました。
下側ステーは結構シンプルです。レブルの純正ヘッドライト固定部のステム2か所のボルトを使用すれば、割となんとでもなりそうな気がします。ただ、ヘッドライト自体が結構重いので、それを支えられるだけの強度を出してあげる必要がありますが。
上側ステーは結構ハードで、イイ感じの位置にステーを生やせられる気配がありません…フォーククランプでステーを生やすという方法もありますが、美しくないですし、ウインカーやフォークカバーと干渉してしまいますのでその方法は却下。トップブリッジ下部にも数か所ボルトを受け付ける箇所がありますが、ここを採用するとステーの脱着が面倒そうな気がしたのでコチラも却下。残る一番近くのボルト穴は…と探していると、メーター固定のためのハンドルクランプ部のボルト受けがありましたので、これを使用することにしました。ただ、ここまでは結構距離がありますし、ワイヤー類と干渉しないようにしてあげる必要がありますし、ここがライトの上下方向の光軸をつかさどるので責任重大です。
下側ステーはシンプルな形状で良さそうでしたので、アルミアングルを使用すればOKそうです。上側ステーは複雑な形状にする必要がありそうでかつ多少の強度も必要と判断しまして、FRPを使用することにしました。
というわけで、今回はこれらステーを作成していきます!
Z1000のヘッドライトを固定するためのステーを作成する
下側ステー作り(アルミアングルで作成)
前述の通り、下側ステーはアルミアングルをイイ感じのサイズに切り出して穴をあけるだけでOKです。使用するのはこんな感じのホームセンターなどで容易に手に入るアルミアングルです。
Z1000ヘッドライトの下部は下記のようになっていて、下側から2本の突起が生えてきて、それがヘッドライトに突き刺さることで支持するようです。ので、これと同じことをアルミアングルを使用して実現していきます。
アルミアングルを適切なサイズにカットしていきます。ちなみに、カットにプロクソンのリューターを使用していますが、この型はちょっとパワー不足だったので、リューターを使うならそれなりのパワーがあった方が良いと思います。私はこの後、下記の中華リューターを買いました。この中華リューターは結構パワーがあってよかったです…!!
ともあれ、どんな方法でも良いのでカットができればOKです。
バリを取って、穴をあけてあげれば下側ステーの作成は完了です。うん、コチラは割とシンプルなんですよね。
上側ステー作り(FRPで作成)
さて、今度は上側のステーを作成していきます。コチラがちょっと面倒ですね…
FRPを貼るためのざっくり型を作成する
まずは、FRPを貼るためにざっくりとした型を作成します。
段ボールを切り出して、レブル車体にあてがってみて、こんな感じのステーが欲しいんだよなあ、という型を作成します。
次に、その段ボール型にアルミテープを貼っていきます。アルミテープでなくても良いんですが、FRPを貼った時に簡単に離型できる材質である必要があります。
下記が段ボール型を作って、アルミテープを貼った後の状態となります。
FRPを貼っていく
さて、上記で作成した型に、FRPを貼っていきましょう!
ちなみに、私はAmazonの下記FRPセットのヘビーユーザになっています。FRP樹脂と硬化剤のセットになっています。ちなみに、上記のようなパーツを作るだけなら、500g程度もあればFRP樹脂は十分に足りますが、500gだと割高感があります…
他にFRP作成に必要なモノとしては、刷毛のようなもの(私は今回割りばしを使いましたが)、紙コップ、硬化剤軽量用のスポイトなどがあれば、とりあえずOKですかね。FRP貼り作業では、自分自身を含め何かモノにFRP樹脂が付着しないように注意しましょう。付着するとなかなか落ちませんし、硬化すると大変なことになりますので。
さて、それでは作業に戻ります。
FRP樹脂本体と硬化剤を混ぜ、それをFRPマットに含侵させ放置するとめっちゃ硬化するというモノですので、まずはFRP樹脂と硬化剤を規定量混ぜていきます。その時の気温によって硬化剤の量はちょっと変えてあげる必要があります。夏場であれば主剤に対して硬化剤1%程度ですが、冬場は硬化剤を2%近くまで混ぜないと固まりません…
計量して紙コップに入れ、よくかき混ぜます。
その混ぜた液体を、FRPマットにしみこませていきます。この時、しっかりとFRP樹脂を染み込ませないと、FRPマットが毛羽だった感じで終わってしまい強度も出ませんし加工時に微妙な感じになってしまいます…ので、しっかりと含侵させてあげます。
FRPマットは、何枚も貼っていけばその分強度が増します。今回は、3枚程度貼っていきました。部分によっては4~5と相当に貼りましたが…正直やり過ぎました。
FRPマットは、今回のような複雑な形状のものに貼っていく時は、事前に折り曲げてあとをつけておくと良いです。後は若干揉んでおいて曲げやすくするなど。
FRPをしっかりと貼れたら、硬化するまで待ちます。
FRPを成形していく
さて、しっかりと時間を空けて、FRPが硬化したら成形作業をやっていきましょう。
大雑把な成形はグラインダー、細部はリューターといったやり方が手っ取り早くて良いですが、今回は家に転がっていた超強力ハサミでFRPを切れることに気付いたので、大雑把な成形をこの超強力ハサミを使用して行いました。マジでこのハサミは凄い。買ってよかった。
女性には厳しいかもしれませんが、そこそこの握力があるメンズならサクサクカットしていけるかなと思います。
ざっくり成形が出来たら、さらに細部を追い込んでいきます。カットする部分(今回は左下部)をマークして、リューターで削っていきます。また、エッジが立っている部分もリューターで慣らしていきます。
先ほど紹介したリューターはパワーがあってよかったです。中華5000円のモノで長期使用はしていないので不明ですが、今のところは問題なく動いてくれています。
さて、不要部分のカットやエッジ均しが出来たら、ボルトを通すための穴を空けていきます。横着してそのままリューターで穴を空けていきました。ドリルの方が早いです。
小さ目でも穴が開いたら、テーパーリーマーを使用して、穴を所望のサイズに調整していきます。リーマはFRPやアルミの穴サイズ調整にとても有用ですので、1本持っておくと重宝すると思います。
作成したステー類を使用してヘッドライトを仮付けしてみる
さて、これでステー類が一応そろいましたので、狙った通りに取り付けができるかを検証していきます。
なお、下側のアルミアングルステーについては、ベーツライトステーを噛ませて取り付けました。
上側のFRPステーはハンドルにメーターを留めているボルト穴と共締め、ステー下部の2つの穴はZ1000純正のヘッドライト固定ステーと共締めしていきます。
実は何度か穴位置などを調整していますが、なんとか取り付けができそうです。
結果、こんな感じでステー及びヘッドライトを取り付けできました!概ね狙い通りです!ワイヤー類もなんとかステー類を回避してくれています。
気分を上げるために、一応配線もしてあげて…こんな感じになりました…!!カウルが無いと、Z1000というよりもMT-09っぽい感じですね。
さて、次回カウル類の取り付けと塗装、コンパウンド磨きなどを行って…Z1000ヘッドライト取り付けシリーズは完結となります!
【レブルをストファイ風に】レブル250にZ1000のヘッドライトを取り付けたい!#03 塗装とコンパウンド磨きとカウル取り付けで完成!『Rebel250/500』
なお、今回の内容はYoutube動画にもなっていますので、細かい部分が分からない…!!という方はあわせてご覧ください。