Voigtlander (フォクトレンダー) NOKTON 60mm F0.95
最強です!このレンズは最強です!
このレンズはヤバイです。色々と。
焦点距離60mm(フルサイズ換算120mm)でF0.95(ボケ味はフルサイズ換算F1.9)のボケ量…!!それはもうボケるだろうなってことがよく分かると思います。その期待通り、実際はマイクロフォーサーズ用レンズ最大級のボケ量です!とろっとろです!
そして、そのサイズ、重量。デカすぎる!重すぎる!笑 レンズの塊感が物凄いです。
そして、高すぎる!笑
単焦点、マニュアルフォーカス専用電子接点無しというレンズですが、なんとその価格実売価格で14万円程度で、中古も10万円程度となります。高い…!!
というわけで、こんな感じのヤバすぎるマイクロフォーサーズ用のレンズを購入して使用しておりますので、せっかくなので記事にまとめていこうと思います。
もちろん、MFT用レンズですので、オリンパスボディをお持ちの皆さん、パナソニックボディをお持ちの皆さん(Gシリーズの方ね)はこのレンズを使えます!ボケ量にお悩みの方、どうでしょうか!?
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NOKTON 60mm F0.95 のスペック
NOKTON 60mm F0.95のスペックは下記の通りです。コシナ公式より。
焦点距離 | 60mm |
口径比 | 1 : 0.95 |
最小絞り | F16 |
レンズ構成 | 8群11枚 |
画角 | 21.5° |
絞り羽根枚数 | 10 枚 |
最短撮影距離 | 0.34m |
最大撮影倍率 | 1:4(35mm版換算1:2) |
最大径×全長 | φ82.5×87.7mm |
フィルターサイズ | 77mm |
重量 | 860g |
レンズフード | 付属(ねじ込み式) |
その他: | 絞り切替え機構付 |
なんとその重量は860g!!
フィルターサイズは77mmで最大径x全長も驚きのサイズ!というか、全長が短いのに径がすごいから塊感が物凄いです。これでマニュアルフォーカス単焦点…
最大撮影倍率は35mm版換算0.5倍となっていて、この焦点距離としては意外と寄れる部類になっています。
この寄りと換算120mmの焦点距離、F0.95の明るさ…やり方によってはかなりスゴイボケ感を生み出すことができます。
NOKTON 60mm F0.95 の外観
外観は、極めて高級感があります。フルメタルで、サイズがデカイので異質な感じです…
ピントリングはしっかりとトルクがあり、回転角はかなり広くとられています。F0.95で換算焦点距離120mmだと、かなーり繊細なピントリングじゃないととても狙った場所にジャスピンできませんが、このレンズは全く心配ご無用です!まあ、逆に回転角があり過ぎて近距離と遠距離をすぐに切り替えるのが難しいという点があれですが、まあそんなに一気に距離を切り替えるというシーンも限定的でしょう。
絞りリングはクリック有りと無しを切り替えられるタイプになっています。動画撮影を意識しているようですね。好感度が高い!
切り替え方法は説明書には記載が無く…ピントリングを手前側に引きつつ、ピントリングをぐるっと回すと、反対側の黄色いポッチが出てくきます。クリック有り版は白ポッチなんですが、クリック無し版は黄色ポッチとなり見分けがつくようになっています。
私は動画撮影の時は、一回決めたらあまりF値は変えませんし、写真も撮りますので、基本的には白ポッチのクリック有り版で使用していました。
PanasonicのGM1S+G 42.5mm F1.7の組み合わせと、60mmF0.95の比較です。
マイクロフォーサーズの他のコンパクトレンズシリーズとの比較です。このアングルだと、背の高さ以外はあまり分からないんですが、実際は筒の太さが全然違くて驚きます。
NOKTON 60mm F0.95 の外観(G9PROとの組み合わせ)
それでは、ボディとのフィッティングを見ていきましょう!まずはPanasonic LUMIX G9PROとの組み合わせです。
この組み合わせでギリギリというサイズ感ですね。外観のマッチングという観点でも、グリップという観点でも。
レンズが相当に重い(860g)ので、G9レベルのグリップの深さが無いと不安です…
また、G9はボタンの多さや、マニュアルフォーカス関連の便利機能が充実(ピーキング/PIP(マニュアルフォーカス時にその領域を拡大))しているので、ピント合わせ観点でも全く問題はありません!正直、このレンズを使うならG9はかなり丁度いいです。
G9だと、デフォルトでマニュアルフォーカス時に右手親指のボタンがPIPに変わる(設定変えてるかもです)ので、基本はピーキングをONにしておいて大雑把にピントを合わせ、PIPでピント面をさらに追い込んでいく、というのが本当にやりやすいですね。しっかりピント位置を拡大してみないと、大体ピントが狙った位置に来ないんですよね…
NOKTON 60mm F0.95 の外観(GM1Sとの組み合わせ)
これはヤバイです…
なお、レンズがデカすぎて、どこかに置くとボディは宙に浮きます。しかもボディ自体の重さが173gなので、レンズの重さが殆どです。完全にネタです。
G9と比べると、マニュアルフォーカスもやりやすいとは言えないですし…完全にネタです。
NOKTON 60mm F0.95 で撮影した写真たち
画の感じは、以前保有していたNOKTON 25mm F0.95よりも開放の描写性能が良い気がします。
25mmF0.95は解放だとパープルフリンジがなかなか出ましたし、近接よりだとピントの甘さがスゴイと感じたのですが、このレンズはあまりそこまでパープルフリンジは出ないですし、ピント面も開放だと多少ソフトですが、25mmF0.95よりもシャープな印象です。
切り取りと奥行きについては、文句なしですね。フルサイズかのようなボケ感が得られます。この価格とMF限定であること、サイズ重量を考えると…マイクロフォーサーズで頑張らずにフルサイズと併用したほうがいいような気はしますが。
だいたいどの写真も、絞りは解放のF0.95で撮影しています。F0.95ということを考えると、他のNOKTONシリーズよりもフリンジは少ない印象ですが、少し拡大してみるとやはり出てますね。枝なんかはフリンジの様子が分かりやすいです。
周辺の描写は、玉ボケがレモン状になりがちです。
NOKTON 60mm F0.95 って結局どうなの?
ロマンが詰まったマイクロフォーサーズの大砲レンズです。
ロマンは物凄いです!
これだけのデカイレンズ/高質感のレンズを保有している所有感、滑らかなピントリングにクリックが気持ちいい絞り環、圧倒的な明るさとボケ…
画はもちろん良いですし、ボケも素晴らしい…
なんですが…
- 高い!
- デカイ!
- マニュアルフォーカス!
という点で、扱いやすくはないですし簡単に変えるようなレンズでもないです…
また、実際に保有しての体験談ですが、「高級すぎて高級感あり過ぎて傷つけたくない」ので、あんまり外に持ち歩けないんですよね。あとデカイし重い。
ロマンは全部抜きにして、ちょっと開放F値も妥協して、で問題が無いのであれば(たぶん多くのケースでは問題ないと思います)、SIGMAの56mmF1.4の方が…モロモロ考えると良いですね…
このレンズは、似たような焦点距離で、F値こそ1段ちょっと暗くなりますが、AFが効きますしなんといっても安い!1/3のお値段になっております。また、コンパクトで持ち歩きも楽ですし、高級感があり過ぎるがゆえに持ち出しに困るということも無いです笑
しかし、滑らかなトルクや圧倒的高級感、そして開放F0.95のスペックは、刺さる人には刺さるはずです!私もそういう理由で購入しました。
特に、AFをあまり使わないであろう動画メインの方であれば、AFは無くても何も問題がないと思います。それであれば、やはりこの扱いやすくシリーズ統一されたピントリングのフィーリングを持つ60mmF0.95は、有力な選択肢の1つになるかなと思います。
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