今回は、マフラー交換について書いていこうと思います!
マフラー交換ってバイクのカスタムの中ではかなりメジャーな部類で、バイクのカスタム = マフラー交換 と脳内で紐づく(?)ほどカスタム部位として人気が高いと思います。
私もなんとなくバイクのカスタムといえばマフラー交換!!ということで今まで数多くのマフラーをバイクに取り付けてきましたが、「それってどんな効果があるんだっけ、メリデメってどうなんだっけ」というのをまとめて考えたことが無かったので、今回1つの記事として残しておこうと思います!
ちなみに、今回はバイクのマフラー交換についてです。四輪車の方のマフラー交換に関するページは結構あったんですけど…バイクに特化したものが意外と少なかったので、記事にしてみました。
「マフラー」と「エキパイ」と「サイレンサー」って何が違うの?
「マフラー」は「エキパイ」と「サイレンサー」でできています
マフラーとは、エンジンから直結されているエキパイ(エキゾーストパイプ)部分と、サイレンサー部分の総称です。
(厳密にはガスケットがあったりインナーサイレンサーがあったりするかもしれませんが大きくは上記2つ)
「サイレンサー」はエキパイの末尾についているパイプですですので、一言で「マフラー交換」と言っても、
- エキパイから全て交換するフルエキゾースト(フルエキ)の交換
- サイレンサー部分だけを交換するスリップオンの交換
の2種類があるんですね。
「フルエキ交換」とは…?
フルエキ交換とは、前述のエキパイ(エキゾーストパイプ)からサイレンサーの部分まで含めて交換してしまうことですね。
何となく分かるかと思いますが、フルエキの方が大分高くつきます。
その一方で、サイレンサー交換よりも効果が体感しやすいという点がフルエキ交換のメリットです。
ただし!エンジンから伸びるエキパイ部分も含めての交換ですから…かなりお高いです。全てがチタンで出来ているものなんて…10~20万円します。
また、「じゃあ高いからサイレンサーの部分だけ交換しよっと」と思う方もいるかと思いますが、これは車種によっては出来ない場合があります。(正しくは、できるが困難が伴う)
例えば、VTR250やGN125などの車種は、エキパイとサイレンサーを分離できませんので、フルエキ交換しか選択肢がありません。
GN125の方は、フルエキ交換でも比較的安いから良いのですが、VTR250は結構高いです…
「スリップオンの交換/サイレンサー交換」とは…?
スリップオンの方は、サイレンサー部分のみの交換ですので、フルエキ交換と比べると比較的お安く、またお手軽に交換できます。
その割に、音についての違いはしっかりと感じ取れますので、個人的には選択肢があるのであればこちらがオススメかなと思います。
ただし、エキパイとサイレンサー部が取り外せる車種でないと選択肢はありません。
例えば、グラディウス400やNinja250、YZF-R25などの車種はエキパイとサイレンサーが分離可能ですので、スリップオンでの交換が出来ます。
バイクのマフラー交換の効果
ここからは、マフラー交換の効果について書いていきます。
一般的なマフラー交換の効果
マフラー交換の効果1. 音が変わる
当たり前ですが…書いておきます。
一般的には、純正サイレンサーは低音を消音する傾向にあるため、社外マフラーに変えると低音が増します。
また、音量も純正のものと比べると上がります。上がり幅はサイレンサーの構造に依ります。
つまり、低音が出て、音が大きくなります。
マフラー交換の効果2. 軽量化される
純正サイレンサーは、マフラーの素材に鉄が使用されていることが多く、また、消音のためにサイレンサーの構造が複雑&大型化されていることが多いです。
これを社外マフラーに交換すると、かなりの軽量化につながることが多いです。
マフラー交換の効果3. 抜けが良くなる
純正マフラーは、音量を抑えるためにサイレンサーの構造が複雑になっていたり…色々あって、抜けが悪めです。
社外マフラーに交換した場合、一般的には抜けが良くなり、エンジンの高回転側での吹け上がりが良くなります。
ちなみに、「抜け」とは、排気ガスの流れ(的な)ものを表すバイク乗り共通の言葉です。「抜けがいい」とは、アクセルを捻りエンジンの回転が上がっていった時に、ストレス無く吹け上がる様子を指します。
何となく、「抜け」が良い方がバイクの性能アップにつながりそうなイメージを持ちがちですが、これは間違いでして、一定の「抵抗」が無いと、「トルク」が失われてしまいます。トルクが無くなると、出だしで低回転の時はパワー感が希薄になり、「あれっ!私のバイク遅すぎ!」となりかねません。その代わり、抜けが良くなると高回転時のピークパワーがアップする可能性が高まります。
ので、日常使いを考えると「抜けの良さ」は程ほどのマフラーをチョイスするのがストレスが少なく良いと思います。
マフラー交換のメリット/デメリット
マフラー交換のメリット
自分好みの排気音にできる
音質/音の高さ、音量など、自分の好みのものに変更できます。
音質や音の高さは、マフラーの材質やサイレンサー構造によります。
音量は、サイレンサーの太さやサイレンサー構造によります。
マフラーブランドによって、ある程度音の傾向が決まってきたりします。
間違いの無いマフラー選びのためには、事前に動画サイト等で狙ったマフラーのサウンドを聞き比べておくのが良いと思います。
自分好みの見た目にできる
純正のサイレンサーは、主観ですが、一般に大きくて野暮ったいものが多いです。
それを変更することでシュッとしたイメージにしたり、チタンやカーボンなどの純正とは大きく異なる見た目にしたり、と、この点も大きな要素ですね。
高回転がよりストレスなく回る
前述の通り、社外マフラーは純正サイレンサーよりは構造が単純なものが多く、抜けがよくなる場合が多いです。
レース仕様の機体では、サイレンサーはかなり抜けの良いものに変更されています。
軽量化される(場合が多い)
材質や構造によりますが、純正のものと比べると一般的に軽量になります。
マフラー交換のデメリット
一般に音がうるさくなる傾向にあるためバイクに乗らない人からの視線が痛くなる…ことがある
交換したマフラーの音量の程度にもよりますが…
バイクに乗っている自分が、「ああ…結構音大きくなったな…」と感じたのであれば、バイクに乗らない一般の方はそれ以上にマフラーの音を煩く感じるかもしれません。
低回転域のパワーが無くなる…こともしばしば
「高回転の時は良くエンジンが回って速くなった気がするっ!でも、なんか低回転の時のトルク感が薄くなったような…」なんてことに割となったりします。
もちろん、低回転を犠牲にせずに高回転の抜けが良くなるマフラーというのももちろん存在しますが、そうしたマフラーは大体よいお値段になっていることが多いです。また、そうしたマフラーを探し当てるのは結構難しかったりします。
振動が増える可能性大
意外と忘れられがちですが、私個人としては結構気になる点です。
純正マフラー以外にすると、バイクの振動が増えがちです!
GN125ではマフラーを交換してもあまり変化は感じませんでしたが(マフラーは2度交換, もともと振動が多いバイクだから?)、VTR250(マフラーを2度交換, 2本出しマフラーにした時は振動がとても増えました!!)と、グラディウス400(マフラーを3度交換, 内2回は結構振動が増えました)では、かなり振動が増えました。
特に、タンデムステップへの振動増加が顕著で、搭乗者からはクレームがきます。
音量によっては車検に通らない可能性
最初の項目に似ていますが、音量が大きくなって落ちる可能性があります。他に、排ガスのNOxやCOxやHCの排出量が増加して…なんてこともありえます。
基本的には、JMCA認証のマフラーであれば問題はありませんが、それでも経年劣化により消音材の劣化等で本来よりも音量が大きくなってしまったり…という可能性はあります。
転倒した時の心理的ダメージ
ピカピカのマフラーで転倒したら、もう、本当に…やる気無くなりますよね。
チタンの美しい虹色がガリガリになったり…
金属質ならまだいいですが、これがカーボンだったりするともう直せないですからね。
転倒時の心理的ダメージは本当に大きいです。
その他マフラー交換で気を付けたいこと
エキパイを留めているボルトは繊細に扱う
エキパイを、エンジンと固定している部分のボルトは、最新の注意を払って扱いましょう。
ここに無理な負荷をかけて折れてしまったりしたら…おしまいです。いや、本当におしまいです。私も一度愛車のボルトを折ってしまい、本当に大変な目にあいました。コチラに動画があります。
古いバイクのマフラー交換をしている方のブログ記事で、この部分のボルトが折れた!というものをしばしば見かけます。
- エキパイを装着する時は規定トルクを守る
- 古い機体の場合はボルトを純正新品に変えてしまう
- 定期的にエキパイのボルトにかじり防止を塗布する
など、丁寧に扱うことを心がけたいですね。
齧り防止(焼きつき防止)剤は使用しておくと次回交換の時も安心
エンジンとエキパイを繋ぐ部分は、大変に高温になるため、焼きつき気味になってボルトが外れにくくなることもしばしば…
ということで、もし長く同じ機体にのっていこうと思うのであれば、焼きつき防止グリースなどを塗布しておくと良いでしょう。
変な焼けが付かないように、マフラー交換後エンジンをかける前にマフラーを拭いておく
特にステンレスでありがちですが、マフラー交換時にエキパイを素手でベタベタ触ってしまい人の手の油が付着した状態でマフラーが熱されると、変な焼けが付くことがあります。
世の中には焼け取り剤等もありますが、ちょとした注意で防げることなので、早くマフラーサウンドを聞きたい気持ちをぐっとこらえて、ウエスで汚れ拭き取りをしましょう。
液体ガスケットは塗りすぎに注意
「排ガスが漏れるのが嫌だから!」
という理由で、エキパイとサイレンサーの間に液体ガスケットを塗りたぐってしまう気持ち、分かります。
塗りたぐるのは良いのですが、これがマフラーに付着したまま熱せられると…もう剥がすのが超大変です!
塗る量と拭き取りに注意しましょう。
事前に交換したいマフラーの音量と音質をYoutubeなどで確認
こういう時代ですから、余程マイナーな車種xマイナーなマフラーの組み合わせでない限りは、大体マフラーの音を録画した動画がYoutubeなんかにアップされているものです。
事前にしっかり確認しておきたいです。
おわりに
今回は、マフラー交換の効果と、メリット/デメリットについてまとめました。
色々と書いてきましたが、やはり個人的には「見た目の変化」と「音の変化」がメインで、プラスアルファで軽量化や性能の変化かなあという感じです。
スリップオン(サイレンサー部)交換であれば、例えばオークションで購入したものを自分で交換して装着すれば、比較的安価でカスタムが出来ます。もし今のマシンのサウンドや性格に飽きてきたな…と思ったら、是非マフラーの交換をしてみてください!意外と雰囲気が変わって新鮮な気持ちにんれるかもしれません。
というところで、今回は以上です!