今回は、「なんだか最近燃費が悪くなったなあ」と思った方向けに、じゃあどうやったら燃費を上げられるのか、という点についてまとめた記事となっております。
内容モリモリのなんと15のポイントについて記載しております。
きっかけは、ZZR250乗りの友人が「どうにも燃費が悪い。計ったら大体14km/Lだったんだ」と言っていたんですよね。彼のために!というわけではありませんが、燃費が悪い原因、燃費向上のための対策をまとめてみました。
構成としては、前半は「バイクの状態」起因の原因についてで、後半は「バイクの乗り方」起因の原因についてまとめています。
バイクがほぼ新車の状態なのに燃費が悪いのであれば後半を主にご覧いただき、中古で走行距離が多めのバイクに乗っている場合は前半を主にご覧いただくとより効果が出ると思います!
また、それぞれの項目は、燃費悪化への影響度、あるある度、燃費向上対策という項目を最初に設けています。手っ取り早く燃費に影響が高そうなものから対策していきたい場合は、影響度やあるある度という指標を参考にすると良いと思います。
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燃費が悪い原因と対策(バイクの状態編)
ブレーキが引きずっている
- 燃費悪化への影響度
- ★★★
- あるある度
- ★★★
- 燃費向上対策
- ブレーキキャリパーOH
ブレーキキャリパーのシール部品が劣化して、ピストンが規定の位置に戻らず、常に若干ブレーキがかかったような状態になってしまっている状態です。
2万キロ以上キャリパーノーメンテだよ…という場合で燃費が悪くなったと感じるのであれば、ココがかなり怪しいです。
タイヤを少し持ち上げた状態にして空転させて引きずり度合を確認します。2回転しなければ引きずりがあると判断して良いでしょう。
対策のブレーキキャリパーOH記事は下記となります。やり方がよく分からない…という方は参考にどうぞ!
チェーンの調整がイマイチ
- 燃費悪化への影響度
- ★★★
- あるある度
- ★★★
- 燃費向上対策
- チェーンの張り調整
- チェーン交換
チェーンの張りすぎや、チェーンが緩みすぎてスイングアームに当たったり…で、フリクションロスが多くなっている状態です。
暫くチェーン交換をしていない、もう何年も同じチェーンを使っている、という場合は、是非とも確認しておきたいポイントです。
下記が燃費向上対策のチェーンの張り調整記事です。(グラディウス400版)
その他、VTR250版の対策用チェーン交換記事は下記となります。
タイヤの空気圧が低い
- 燃費悪化への影響度
- ★★★
- あるある度
- ★★★
- 燃費向上対策
- 適切な空気圧に調整する
空気圧が低下すると、タイヤと路面の設置面積が増え、抵抗が増えます。よって燃費が落ちる、ということですね。
ずっとタイヤの空気入れていないな…という場合は、これが原因だったりします。私の友人は、タイヤの空気圧が原因で燃費やハンドリングが悪くなる、という事象に苛まれていましたが、空気圧を調整したら一発でどちらも改善しました。本人はかなり感動していました。
空気圧調整の方法ですが、ガソリンスタンドなどで借りることができますので、それで入れるのが良いでしょう。
店員さんに、「空気入れ貸して下さい!」と言えば、大体貸してもらえます。運が良ければ入れてもらえることもしばしば。
たまに、空気入れがバイクには使えない(角度的に空気を入れる部分がホイールにあたってしまう…)場合もあるので注意です。
オイルの入れすぎ
- 燃費悪化への影響度
- ★★★
- あるある度
- ★★☆
- 燃費向上対策
- オイルを減らす
オイル交換時に、「少ないとエンジンに悪そうだから…ちょっと多めに入れとこっと」と思いますよね。うんうん。分かります。私です。
ただ、オイルを入れすぎると、抵抗が増えるからか燃費が激的に悪くなります。
オイルレベルゲージの、L-Hに入っている場合は問題ないと思いますが、いつかHを超えて入れてしまった時、それまでは燃費が25km/Lは出ていたのに突然22を下回る(普段より丁寧な運転してたのに!ツーリングで信号も少なかったのに!)といったことが起きました。
また、あるあるとしては、自分では水平に車体を保ってオイルゲージを見たつもりだったが、実際は傾いていてHをオーバーしていた、なんてことも多々あります。
しっかり確認する場合は、センタースタンドをかけたり、メンテナンススタンド(レーシングスタンド)を使用する等、より車体が水平になるようにした方が良いでしょう。
対策のオイルを減らす、ですが…オイルを減らすクールな方法は、残念ながらありません。
一旦オイル受けに全てのオイルを漏れなくキャッチして、また入れ直すか、下法ではありますが、オイルドレンボルトを緩めて、オイルを隙間から抜いて、またドレンボルトを締め込み直す、という方法もあります。
(いわずもがな、その場合はドレンワッシャーを再利用することになりますので下法と書いています。また、手が滑ってオイルが出過ぎてしまうということもありますので…1案が安全です。)
オイルの粘度が高い
- 燃費悪化への影響度
- ★☆☆
- あるある度
- ★☆☆
- 燃費向上対策
- オイルを粘度の低い(適正)なものに交換する
バイクではなく車の方では良く聞きますね。
オイルの粘度が高い=フリクションロスとなりますから、燃費悪化の原因となり得ます。
が、バイクの方は…あまり聞きませんよね。元々、車と比べるとオイルの粘度が高めですから(10w-40とか20w-50とか)大した差が出ないのかもしれません。
気になる人は、20w-50や15w-50よりは、10w-40などの標準的なものをチョイスすると多少効果があるかもしれません。
ガソリンホースから漏れている
- 燃費悪化への影響度
- ★★★
- あるある度
- ★☆☆
- 燃費向上対策
- ホースを新しいものに交換する
古いバイクで、稀にある事象です。
ホースの劣化、特にガソリンタンクと繋がる部分をホースクリップで留めている箇所が劣化してガソリンがじわりじわりと漏れてしまっているケースです。
この場合は、もうホースを新しいものに交換するしかありません…ホースは、純正のものが望ましいですが、古くて純正品番が存在しない場合は耐ガソリンホースの径が合っているものを購入し、カットして取り付ければOKです。
20年以上前のバイクですと、ガソリンが漏れていなかったとしても交換しておくと大分安心感が増します。
燃調が合っていない(ガソリンが濃い方向)
- 燃費悪化への影響度
- ★★★
- あるある度
- ★☆☆
- 燃費向上対策
- 燃調を最適化する
通常、あまりないケースです。
が、例えば、中古で買ったバイクでガチガチにカスタムされていて、ジェット類が大口径化されていたりすると、燃費は大きく悪化します。
もともとカスタムされているバイクを購入し、排気ガスがなんだかガソリン臭いな…と感じた場合はここが怪しいです。
サイレンサーの抜けが良すぎる
- 燃費悪化への影響度
- ★★☆
- あるある度
- ★★☆
- 燃費向上対策
- サイレンサーを交換する
- インナーサイレンサー/エンドバッフルを装着する
サイレンサー交換をしたが、交換したものが抜けが良すぎる場合、燃費悪化の原因になります。
低回転でのトルクが薄くなり、立ち上がりのパワーが低下、それを補うように以前よりアクセルを多く捻るために燃費が悪化する、というものです。
抜けが良すぎる = 爆音 でもありますから、他人への迷惑も考えてバッフルを装着しましょう。
下記記事に、サイレンサーの抵抗を増やすために、バッフルやグラスウール取付けなどを行った時の色々がまとまっています。参考にどうぞ。
エアフィルターの汚れ
- 燃費悪化への影響度
- ★★☆
- あるある度
- ★★☆
- 燃費向上対策
- エアフィルター交換/清掃
エアフィルターが汚れており、燃調がズレて本来のパワーが出ず、アクセルを以前より多く捻りがち…というパターンが考えられます。
燃費、というより、機体本来のパワーが出ないことの方が問題ですので、何年、何万キロも交換した記憶がない…という場合は、交換した方が良いと思います。
対策のエアフィルター交換(VR250)記事です。
プラグをずっと交換していない
- 燃費悪化への影響度
- ★☆☆
- あるある度
- ★★☆
- 燃費向上対策
- プラグ交換
こちらもエアフィルター同様、ずっと交換していなかったので性能劣化⇒アクセル捻りがち⇒燃費悪化のケースです。
プラグは、メーカー推奨交換時期を大分過ぎても、特に不調は起きない(個人の経験です)ので忘れがちですが、もうずっと交換していない…という場合は、交換した方が良いと思います。
対策のプラグ交換(GN125)記事です。
スプロケが加速寄りのセッティングになっている
- 燃費悪化への影響度
- ★☆☆
- あるある度
- ★☆☆
- 燃費向上対策
- スプロケを加速寄りから最高速よりのものに変更する
通常、あまりないケースです。
新品で購入、スプロケも純正セッティングなら燃費悪化の原因にはなり得ませんが、中古などで購入し、前のオーナーが加速を重視するセッティングにしていた場合、スプロケ変更前と比べて同じ速度で走っている時の回転数が高くなりますから、燃費は落ちることになってしまいます。
が、ツーリングでないとその差は分かりにくいですし(街乗りではほぼ差は生まれないはず)、大きく燃費を悪化させる要員にはなりません。
逆に、ツーリングメインの方の燃費を向上させたい場合の対策としては有用です。
スプロケット交換の記事は下記にあります。
アクスルシャフトのグリス不足
- 燃費悪化への影響度
- ★☆☆
- あるある度
- ★☆☆
- 燃費向上対策
- グリスの塗布
何年もグリスアップをしていない場合、燃費悪化の一員となる可能性があります。
タイヤの回転軸であるアクスルシャフトとホイールとの抵抗が増える、というものです。
燃費悪化の主原因にはなりませんが…
燃費が悪いの原因と対策(乗り方編)
アクセルを捻りすぎ/急発進,急停車多すぎ
- 燃費悪化への影響度
- ★★★
- あるある度
- ★★☆
- 燃費向上対策
- 無駄にアクセルを回さない
- 急発進, 急停車を少なくする
まあ、当たり前ですよね。
アクセルの回し過ぎは言わずもがな。急発進ももちろんですが、これはかなり燃費悪化に影響を与えます。
この項目については、意識の問題なので簡単に改善できますね。
アイドリング多すぎ
- 燃費悪化への影響度
- ★★☆
- あるある度
- ★★☆
- 燃費向上対策
- 無駄なアイドリングを避ける
まあ、当たり前ですよね。
冬場の始動直後アイドリングは仕方がないと思いますが、それ以外の季節ではやたら長いアイドリングは不要です。
この項目についても、意識の問題なので改善は簡単ですね。
加速/上り坂走行時、合っていないギアと回転数で走っている
- 燃費悪化への影響度
- ★★☆
- あるある度
- ★★☆
- 燃費向上対策
- 適切なギア、回転数で走行する
加速時に、レッド直前まで回して走ったり(絶対NGですね)、逆に回転数が低すぎるのにギアを落とさずそのまま加速しようとすると、燃費悪化の原因となります。
同様に、上り坂でも、低すぎる回転数でギアを下げずにそのままアクセルだけで登ろうとすると、ガソリンだけ噴出しているのに、それに見合ったパワーが得られず燃費が悪化します。
加速の時は、しっかり加速したいなら最大トルクを発揮するそこそこのあたりでギアチェンジ、最低限の加速でいいならそのバイクが最低限のパワー感を発揮する回転数を少し過ぎたあたりでギアチェンジするのが良いでしょう。
上り坂では、加速しなくてはいけない場合は一旦ギアを落とす等(ここはそのバイクによるのでなんとも言えないんですが)、工夫をした方が良いです。
おわりに
他にも、考えられる燃費悪化原因はいくつかありますが、一般的にあり得るケースでは概ね以上なのでは、と思います。
例えば、他には、
- エンジンの圧縮漏れ
- キャブのドレンボルトが緩んでいる
- ホイールベアリングにガタがきていて…
など、まぁ挙げたらキリがないです…
とりあえず、日々のメンテナンスをしっかりしましょう、ということですよね。
というところで、今回は以上です!
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