はじめに
買いましたよ。
買いましたよ!!
広角レンズを!
少し前から、広角レンズ欲しい病にかかってしまいまして…マイクロフォーサーズの広角レンズを調べに調べ…
結局、LAOWA 7.5mm F2を購入することにしました。
MFTの広角レンズ比較は他のサイト(こちらやこちら)に譲るとして、ざっくり何故広角レンズの中からこのレンズを選んだかというと、
- MFT広角レンズの中で結構明るいレンズ
- 7.5mmの申し分ない広さ
- レンズフードが付けれる
- 価格が高すぎない
- 小さい
という点を勘案してもっとも自分のスタイルに合っているなと思ったからです。
LAOWA 7.5mm F2 MFT とはどんなレンズか
そもそもLAOWAって何だよ話
中華レンズのシリーズ名です。Venus Optics社が製造しています。
「なんだあ。中華製品かよ。ワロスワロス」
とバカにしてはいけません。
LAOWAシリーズは、安さ追求ではなくちゃんと質もこだわっている製品、だそうです。
2013年に会社創立の後、じわじわと話題を呼び、国内でも今ではちらほらとLAOWAレンズの記事を見かけるようになりました。こちらやこちらなどで詳しく説明されています。
まとめると、「質はちゃんとこだわるけれど、価格はそこまで高すぎず、今まで無かったような面白いレンズを作る会社、のレンズ製品」です。
LAOWA 7.5mm F2 の話
さて、LAOWA 7.5mm F2について。
Venus Optics社は「アイデア勝負の面白いレンズを作りたい」という思いでレンズを作っているとのこと。
では、このレンズは他のレンズに比べてどんな点が異なっているのでしょうか。
公式ページから引用すると、特徴として記述されているのは、
World’s Widest rectilinear f/2 lens for Micro Four Third cameras.
This lens is currently the widest rectilinear lens currently in the market for Micro Four Thirds Cameras.
(中略)
This lens is super compact and lightweight for casual on-the-go use.
というわけで、MFTレンズの歪み補正広角レンズの中で最も広い(クラス)画角を持ち、超コンパクトで軽量、という点が本レンズの推しだそうです。
実際、超小さくて軽いです。
E-M1(初代)に装着しました。
E-M1のサイズ感に対してこのレンズは大分小さく感じられます。
Olympus PENに装着するとこんな感じです。
なんとも丁度良いですね。というわけで、そのコンパクトさは一目瞭然です。
重量は170gです。
実際に撮ってみました
いくつか旅先で撮影した写真を貼ってみます。
こんな感じで、旅先の風景を結構見たままの広さで収められるんです!
感動です!
メリット/デメリット
どのサイトを見ても、メリットが9割、デメリット1割位の勢いで書かれていました。
私はデメリットもそこそこあるなと実際に使って思ったので、先にデメリットから色々と書いていきたいと思います。
デメリット
周辺減光は結構すごい
「味」といえば確かに味なんですが、周辺減光は結構すごいです。
例えば、以下の写真はf4.0位までは絞っていた気がしますが(電子接点無しにつき確かではないです)それでもやはり四隅が暗くなります。
f5.6位になると周辺減光は低下し、f8.0まで絞るとあまり目立たなくなります。
開放の時は、それはもうそういうエフェクトかなってくらい雰囲気出してきます。
最初はかなり気になっていましたが、今は慣れました。味ですよ味。
周辺は結構歪む
周辺に人物や、直線などを配置していると、歪みがかなり気になります。
人物を配置した場合は、顔が不自然に歪んだり…主題がある場合は、できるだけ中心側に寄せて撮るか、そもそもこのレンズを使わない判断をするのが良いかと思います。
上記の例でいくと、テレビが端に寄るにつれて引っ張られるように歪んでいるのが目立ちます。
また、左下に写っているごろねこサミットのキタジマは、こんなに目が離れていないはずなんですが、たぶん四隅に引っ張られて顔が間抜けになってしまっています。
風景写真では、あまり気にならないんですが、やはり何か対象やエッジの直線などはすごく気になります。
この点、よく他のサイトでは、「raw現像でおさえられるから大した問題ではない」と片付けていますが、私のようなrawではなくjpeg撮影人間にはかなり問題です。
マニュアルフォーカス
私史上初めてのマニュアルフォーカスレンズです。
私は風景メインなので、大体パンフォーカスになるように設定固定(無限遠近くでf値は5.6程度)にしておけばまず間違いは起きないので実は大してデメリットではなかったりします。
が、レンズ付け替えのタイミングでリング触って設定ズレたまま気付かず撮影してしまうこともたまにあり、そういう点は気をつけないといけないなあと思いました。
また、E-M1にはピーキング機能(ピントが合っている箇所を強調表示してくれる機能)があるので、マニュアルフォーカスでもピントを合わせやすくはありますが、たまにピーキングが嘘をつくようで、微妙にピントズレしてしまう時があります。
ピーキングのマーキングはバッシバシに光っており、一眼のモニタで見ても一見合っているように見えてシャッターを切りましたが、若干ピントがズレていました。
近くのモノを撮る時は、ピーキングと拡大表示でピントを確かめないといけないという点ではちょっとした面倒くささを感じます。慣れですかね。
新品価格は高くない。でも中古が少ないので中古が安く手に入らない=思ったほど安価じゃない
新品価格は6万円~6.5万円程度となっています。
私は中古で購入しましたが、それでも5万円程度でした。意外と高いですよね。
5万円ちょっと出せば、M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PROが変えますからね。
もちろん、広角レンズとしては安いんでしょうが。
中古としての流通量が少ない割に、じわりと人気が出てきていますから、そんなに安価にならないんですよね。
レンズキャップの取り外しがしにくい。落としそうになること多し。
レンズキャップの取り外しがしにくいんですよ。地味にマイナスポイントです。
Olympusのレンズキャップは、キャップをサイドからつまむスタイルですが、このレンズは上からつまむみたいなスタイルでして、しかもつまみ部分が浅めで滑りそうになります。
メリット
マイクロフォーサーズで7.5mm(換算15mm)の圧倒的広さ
初めての広角レンズだったので、その広さに感動しました…
標準レンズの最も引きとしてよくある12mm(換算24mm)と、7.5mm(換算15mm)で同じ場所から撮影してみた写真が下記となります。(紅葉が終わってしまった伊奈ヶ湖にて)
めっちゃ広くないですか!!!!(広角初心者丸出し)
広角側って、1mmの差でかなり写真の広さに差が出ますよねほんと。4.5mmの差でこんなに広がりが変わるなんて。
スイス旅行の時に、「12mmじゃ足りない…もっと広い画角があればこの美しい風景を見たまま残せるのに…!!」と悲しい思いをしましたが、このレンズがあればもう風景で泣きを見ることはなさそうです。
f2.0は嬉しい
開放で撮ると、画質や周辺減光が気になるので、実際使い始めるのは2.8程度からになるとは思います。
とはいえ、他のマイクロフォーサーズ広角レンズがf4.0からというものが多い中で、このレンズの明るさは嬉しいです!
暗くなってからの手持ち撮影でもISO上げずに済みますし、使い所は少ないと思いますが背景をボカした広角撮影もできます。
とにかく、撮影の選択肢が広がるというのは個人的には嬉しいですね。
果たしてどんな意味があるのか分かりませんが、試しに背景ボカしの写真を撮ってみました。
結構ボケます。マイクロフォーサーズにしては。
中心解像度は確かに良い
ピント面のバッチリあった中心部の解像度は、確かにカリカリでしっかり解像しています。
ちょっと良い撮影サンプルが見つけられませんでしたが…まあ他のサイトでも言われているので、そのレビューの通りでした。
超小型
最初に掲載しましたが、E-M1に装着してこんな感じです。小型ですよね。標準レンズ(電子じゃない方)よりも小さいです。
フィルター装着可
ネジ山が切られていますので、フィルターが装着できます。径は46mmです。
私はほぼ風景撮影マンですから、PLフィルターが必須です。ので、広角レンズを買うときは絶対フィルター付けれる奴にするんだ!と思っていました。
この点、他のMFT広角レンズたちとは違ったかなりのメリットだと思います。
質感が割と高い
全体が金属で、ピントリングを回した時のフィーリングも上質です。
質感が高いというのは個人的には重要な要素だと思いますのでメリットとしてカウントしました。
おわりに
このLAOWA 7.5mm F2 MFTレンズを調べてみたんですが、かなり良い評判ばかりが目立ったので、先にデメリットを沢山書いてみました。全力で。
沢山デメリットを書いて、じゃあ私はこのレンズ否定派なのか、というと、全然そんなことは無くてむしろかなり気に入っています。
現在は、レンズ3本を持ち歩いているのですが、そのうちの1本として必ず持ち歩くようにする位のお気に入りです。