2019/10/24 追記予定. 構造の概要/メリット/デメリットまで記述しております。
SFF-BPとは
SFF-BPの説明
SFF-BPは、2019年時点で最新の高性能なフロントサスペンション(フロントフォーク)です。
Separate Function Fork – Big Piston の頭文字の略で、日本のSHOWAが開発したサスペンションとなっております。
その名の通り、「機能を分離したフォーク」で「大きなピストン」を採用しています。SFFとBP(F)が1つになったものがSFF-BPなんですね。
具体的な構造は下記の通りです。
出典: Ninja ZX-6R – Wilhin Motor
簡単に解説すると、左側のフォークはプリロード調整機能をもたせ、右側のフォークは減衰(ダンピング)を担うというように機能を分離した構造になっています。なので、SFF(Separate Function Fork)なんですね。
このような構造にすることで、
- 構造をシンプル/軽量に
- セッティングを簡単に
することができます。
一方、「ということは、片側のみに減衰機能が寄るの?1本だけで減衰するの?それって減衰機能を満たせるの…?心配や…」
と思われる方がいるかと思います。これはその通りですね。片側が減衰機能をほぼ担います。
そこでビッグピストンです。
ピストンサイズが大きいことで、減衰機能をしっかりと発揮できますので(あと応答性の向上もね)、1本でもちゃんと仕事をしてくれます。
要約すると、
- 左右で異なる機能を担うフロントフォーク
- 構造簡略化により軽量
- 片側にしか減衰用スプリングがないので、摺接フリクションの低減
という感じです。
余談. HONDAの説明資料
余談ですが…HONDAさんのCB1000Rに関する説明資料と説明がちょっと違ったので…困りました。が、大多数は上記の説明になっているので合っているはず…
SFF-BPを採用している主な車種
Kawasaki ZX-6R
Kawasaki Ninja ZX-25R
Honda CB1000R
SFF-BPのメリット
調整が簡単
プリロードアジャスターが片側にしか無いので、調整が簡単です。従来は両側を同じように調整する必要がありましたが、片側のみでOKとなりました。
レースシーンでも重宝される、のかもしれません,,,
軽量
機能を分けたことで、構造がシンプル化されフォーク自体が軽量化されます。
高性能
何処でも謳われています。「高性能」だと。
確かに、ビッグピストン化による応答性の向上は高性能に寄与していると思いますし、減衰機能を片側にのみ持たせることで摺接フリクションの低減に繋がるというのは分かります。
が、BPF単体と比べてもなお高性能なのか、と言われるとちょっとなんとも言えませんが…
ともあれ、通常のサスペンションと比べると高性能なようです。
※さらに詳細が分かったら追記します
SFF-BPのデメリット
正直…デメリットらしいデメリットは今のところ見つかりませんでした…
現状コストは高そう…
最新のサスペンションで、SHOWAさんしかこの技術を持っていません。SHOWAさんの他のサスと比べて機構がシンプルでコストダウンされているとはいえ、純正でSHOWAさんのサスを採用できる程の金額をかけられるモデルは限られてくると思われます。
未だ一部のスーパースポーツバイクにしか搭載されていませんので…
参考
- WEB Mr.BIKE
- SHOWAさんがモーターショーに出展された時の様子を掲載されています