今回は、カフェレーサーのカスタムベースにオススメなマシンを、特に250ccクラスのバイクにフォーカスしてまとめてみました!
それぞれざっとどんなバイクなのか、なぜオススメなのか、実際のカフェレーサーカスタム完成後の様子はどんな例があるのかという点についてまとめています。
カスタムベースにカスタムしたいけれど、何をベースにすればいいのか、結果の仕上がりはどういう感じになるのか、というカフェレーサー好きの方の疑問を解決すべく、この記事を書きました。参考になれば幸いです。
そもそもカフェレーサーって何…?という方は、下記の記事が参考になると思いますのでご覧ください。
カフェレーサーにオススメの250ccバイク1. GB250 クラブマン
GB250 クラブマンとは
GB250 クラブマンは、純正状態ではこんな感じのバイクです。
出典:バイクブロス
クラブマンの特徴としては、
- 純正状態で既にカフェレーサー感が漂う素敵バイク
- 250cc単気筒バイクの中では最高クラスのスペックを誇る最大出力
- 未だに根強い人気で、最終5型はなかなかお値段が安くならない
といった感じです。
GB250 クラブマンがカフェレーサーにオススメな理由
さて、ではなぜクラブマンが250ccクラスのカフェレーサーベース向きなのか、という点についてです。
理由1. 純正の状態からカフェレーサー化するためのコストがあまりかからない
先ほどのGB250 クラブマンの写真をご覧ください。
この状態が純正なのですが、このスタイルからハンドルとミラーを交換するだけで、かなりカフェレーサー感が強まると思いませんか?
というか、もうカフェレーサーですよ。ええ。
もちろん、さらに個性を出すためにどんどんカスタムするんだ!というのであれば別ですが、所謂カフェレーサーと言われるスタイルにするためには、上記の2パーツを変更するだけで殆ど完成してしまいます。
ハンドルとミラーであれば、どちらも新品で購入しても2万円もあれば入手できるでしょう。
それだけのコストでカフェレーサー化できるというのは、このバイクを選ぶ理由としてかなり強いでしょう。
理由2. 車体のタマ数が多く、旧型であれば安価に入手することが可能
1983年から発売され1997年まで製造されたということで、その間約14年間と息の長いモデルです。
現代において、中古を探そうと思っても結構なタマ数が中古市場に出ており、入手性は高いです。
また、初期型に近いマシンであれば、かなり安価で入手することができます。
理由3. 最高出力のスペックが高い
あまり注目されないですが、このスペックという所も結構重要な項目です。
カフェレーサーだからまあ見た目だけでいいかなと思う方も多いかと思いますが、それでもバイクですのである程度のパワーは欲しくなってくると思います。
そんな時にもともとの素材のパワーが高いというのはかなり嬉しいですね。30psです。
250cc単気筒バイクは、最大出力が20psちょっとのものが多い中、クラブマンは30psです!1.5倍です!!(250cc単気筒バイクでも、フルカウルのものは意外と出力があったりしますが、今回はネイキッドバイクにフォーカスしての話です)
30psあれば、走りの方も結構バリバリですので、大きな不満にはならないと思います。
これを、他のバイクを購入して、遅いからチューニングして速くしようとしても、コストがかかってしまいますし、意外と速くなりません。
例えば、後述のエストレヤでかなりお金をかけてチューニングしても、GB250 クラブマンの出力を大きく超えるというのは不可能でしょう。
GB250 クラブマンかっこいいカフェレーサーカスタムマシンの写真
GB250 クラブマンをベースにしたとして、どんなカフェレーサーマシンになるのかというイメージのために、個人的にイケてるな!と思ったマシンをピックアップして掲載させていただきます。
カスタムマシン1
出典:グーバイク
こちらは、2019年4月時点でグーバイクさんに掲載されていたマシンです。
黄色のタンクが目立ちますね。ハンドルはかなりローに構えられており、とてもカッコイイです!
カスタムマシン2
出典:SHALLOW BLOG
名古屋のカスタムショップ、SHALLOWさんが制作されたマシンとのこと。
もうね、ショップカスタムはずるいですよ。超カッコいいです!
タンク、シートの一直線具合、ヘッドライトの高さもタンク高さ以下に抑えられており、すごくクールです!
カスタムマシン3
ベトナムのカスタムショップ、DuongDoan’s Designが制作されたマシンです。
ファットなタイヤ、それ以外はスリムに抑えており、対比がとても美しいです。
カスタムマシン4
タイのカスタムショップであるSabbath Bob Customsが制作した車両です。
まあもう言うまでもなくカッコイイです。CB1100風ですね。
カスタムマシン5
BikeBrosで行われていた、バイクコンテストに応募されたMei’s cafeさんのマシンです。
全体が統一された落ち着いたカラーリングですが、カスタムパーツはかなり攻めたモノが多く、とても目を惹く一台ですね!特に、テール周りは素晴らしいです!是非参考にさせて頂きたいと思います。
カフェレーサーにオススメの250ccバイク2. エストレヤ
エストレヤとは
出典:KAWASAKI公式
KAWASAKIの生産する(生産していた)250ccの単気筒バイクです。
レトロな外観とレトロな乗り味で根強いファンが多く、1992年から発売され、2018年まで生産されていました。2019年4月現在、KAWASAKI公式ページでは生産終了となっており…今時点では残念ながらモデルの存続は途絶えてしまいました…
また、2007年からは燃料気化装置がキャブレターからFIへと変わっております。他、キャリパーがシングルポッドから2podに変更されたり、というようなフルモデルチェンジが加わっています。
個人的には、カスタムはキャブレターの方が良いですね。何か起きても自分で対処できますし。価格がより安価なのも魅力的です。
エストレヤがカフェレーサーにオススメな理由
さて、ではなぜエストレヤが250ccクラスのカフェレーサーベース向きなのか、という点についてです。
理由1. ロングセラーでタマ数が多い
前述の通り、このマシンは1992年から発売されており、実に26年間もの間発売された人気にしてロングセラーモデルとなっております。
先ほどのクラブマンよりも長い期間生産されており、クラブマンの倍くらいの期間となっています。すごい!!
というわけで、もちろん中古市場もとてもにぎわっており、年式を選ばなければ比較的安価で状態の良いものを入手できたりします。
理由2. カスタムパーツが250ccクラスの単気筒バイクの中では多め
様々なメーカーが、エストレヤ向けのカスタムパーツを発売しております。
SR400などと比べると、カスタムパーツは少なく感じるかもしれませんが、250ccクラスネイキッドの単気筒バイクという条件の中では、かなりカスタムパーツは多いといえます。
エストレヤをカフェレーサーにカスタムするためには、最低限、ハンドル、タンク、シート、ステップを変更する必要があると思います、その全ての部分において社外品が各メーカーから発売されております。
理由3. カスタム人口が多め(=情報が多い)
エストレヤをカスタムしている方は結構多いです。
ですので、どんなパーツがかっこよく見えるのか、流用などはできるのか、などの情報量は比較的多いといえます。オススメの理由の1つです。
理由4. (マニア向け)前後ドラムのマシンが存在する
こちらはちょっと理由に入れるか悩んだのですが…
「真のカフェレーサーは前後スポークでドラムブレーキだろ!」という方が、ごくごく稀にいらっしゃいます。
そうした方の要望も満たすことができるという点もメリットの1つですね。
エストレヤかっこいいカフェレーサーカスタムマシンの写真
エストレヤをベースにしたとして、どんなカフェレーサーマシンになるのかというイメージのために、個人的にイケてるな!と思ったマシンをピックアップして掲載させていただきます。
カスタムマシン1
出典:Studio Motor
海外のSTUDIO MOTORさんがカスタムした車両のようです。さすがショップ、もうホントクオリティが高すぎて…
ロケットカウルも車体にマッチしていてとてもカッコイイです!
カスタムマシン2
出典:WM公式
カスタムパーツ屋さんのWMさんのパーツでカスタムされた車両です。
タンクもシートもWMさんの既成のものとリプレイスするだけでこの見た目のバイクが手に入るだなんて…
カスタムマシン3
カフェレーサーを特集する海外のサイトですが、マシンの名前はスクランブラーと名付けられていました。
確かにハンドルがバーハンドルで若干高めの位置ということで、スクランブラーに分類されるような気もしますが、カッコイイ車両だったので掲載しました。
カスタムマシン4
こちらは友人のエストレヤ カフェレーサーカスタムです。
WMのタンクやシートを使用し、全体を黒に塗装することでクールに決まっているカッコイイ車両でした。
不明点があればコメント頂ければ全部包み隠さず回答します!ので、何かありましたらご連絡ください。
カフェレーサーにオススメの250ccバイク3. 250TR
250TRとは
250TRは、カワサキが2001年から2013年まで発売していた車両です。
出典:価格.com
見た目は完全に…トレールバイク…なんですが、これがまたかっこよくなるんですよ。
見た目はかなりシンプルですが、それが故に素材としては秀逸です。
こちらのバイクは、先に紹介した2車種と比べると新しい車両で、2001年に発売されました。(厳密にいうと、250TRという車名は1970年頃にも使用されていたようですが、今回紹介する車両は2001年~のものです)。2013年に発売は終わってしまいました。
250TRがカフェレーサーにオススメな理由
さて、ではなぜ250TRが250ccクラスのカフェレーサーベース向きなのか、という点についてです。
理由1. GB250 クラブマンやエストレヤよりも新しい個体が多い
最も古い型でも、2001年式ということで、先に紹介した2車種と比べると新しい個体が多くなります。
新しい個体が多いということは、車両の状態は比較的良くなってきますし、ちょっと安心度が増しますよね。
理由2. エストレヤよりも安価に入手可能
エストレヤよりもさらに安価に入手することができます。もともとの発売価格が250TRの方が安価となっています。
中古価格では、エストレヤの年式の古いものよりも高くはなってしまうかと思いますが、同じ程度の年式、状態同士で比べた場合は、250TRの方が安価に入手できます。
理由3. (マニア向け)シートフレームの形状がエストレヤよりも直線に近い
こちらは、一度エストレヤのカフェレーサーを作成して、次に250TRでカフェレーサーを作り直している友人のコメントなのですが、シートフレームの形状がエストレヤよりも250TRの方がフラットで良いとのこと。
確かに、シートフレームの形状がフラットであれば、シートの制作もより容易になりますし、シート~タンクの一直線具合の演出もより良くなりますね。
250TRかっこいいカフェレーサーカスタムマシンの写真
250TRをベースにしたとして、どんなカフェレーサーマシンになるのかというイメージのために、個人的にイケてるな!と思ったマシンをピックアップして掲載させていただきます。
カスタムマシン1
出典:モーターサイクルグッズ
全体をブラックでまとめあげ、ローなスタイルできめているカッコイイ車両です!
ロケットカウルもかなりいい感じですね!
カスタムマシン2
トレール感もありつつ、しかしナロー&ロングタンク、ショートシート、バックステップなど抑えるところをしっかりおさえたクールな1台となっております。
カスタムマシン3(作成中)
私の友人も、250TRをフレーム修正から着手し始めました。250TRをカスタムされる方、参考にどうぞ。
カフェレーサーにオススメの250ccバイク4. ボルティ(Volty)
ボルティー(Volty)とは
ボルティーは、スズキが1994年から2004年まで発売していた250ccの単気筒バイクです。
出典:バイクブロス
皆さん、思いますよね。
「こんなバイクがカフェレーサーベースだと…?」
と。ええ。こんな丸いかわいい感じのバイクですが、これもいい感じのカフェレーサーになります!
ボルティーをボルティーたらしめているタンクとシートを頭の中で外してみてください。意外とすっきりしませんか?そうなんです。外装を取ってみると、カフェレーサーになるビジョンがたつと思います。
最大出力は20psで、エストレヤなどと変わりませんが、価格の優位性がすごい!新品価格で30万円ということで、あっとうてきなコストパフォーマンスです!スズキ最高!
そんな感じのバイクです。
ボルティー(Volty)がカフェレーサーにオススメな理由
理由1. 圧倒的に安価で車体が入手できる
一番の理由はまさにコレです。圧倒的にお安く入手できるという点ですね。
前述の通り、新車価格で30万円です!ということは…中古価格はさらに安くなっているということです。
これはカスタムベースとしてはうれしいですよね!カスタムパーツの方によりお金をかけられるということですから。
前述のエストレヤや250TR、クラブマンよりも安価となっております。タマ数もそれなりにあります。
理由2. パーツを共有できる車種が多い
ボルティー自体も、各社多少はカスタムパーツを出していましたが、十分といえるようなラインナップではありませんでした。
が。ボルティーは、同クラスのグラストラッカーとパーツが共有できる部分があり、また、兄弟クラスとなる125ccのGN125とも部品が共有できる部分があります。
例えば、ボルティーのタンクをしゅっとさせるためにGN125のタンクを載せる、といったカスタムもしばしば見かけますが、このようにパーツを流用することができるんですね。
これはなかなかのメリットです。
ボルティー(Volty)のかっこいいカフェレーサーカスタムマシンの写真
ボルティーをベースにしたとして、どんなカフェレーサーマシンになるのかというイメージのために、個人的にイケてるな!と思ったマシンをピックアップして掲載させていただきます。
カスタムマシン1
ハンドルの高さをおさえ、シックなトーンで揃えられたカラーリング、薄くて低いシート。もうまさにカフェレーサーですね。
ボルティーの純正のスタイルと比べて、「えっ。これがボルティー!?」という驚きの声が聴けるという点もボルティーカスタムの醍醐味ですね。
カスタムマシン2
出典:Naverとみんカラ
ナローなアルミタンクへの換装、まさにカフェレーサーと言わんばかりのシートカウル付きの薄型シート、これだけで相当印象が変わってきますね!
カスタムマシン3
出典:Blue Collar
こちらは完成度がすごいですね…特に注目すべきはシートカウル!テールカウルが滑らかに埋め込まれていて、タンクとの流線具合もジャストです!
マフラーもクラシカルな形に変更されており、カフェレーサーしてますね。
カフェレーサーにオススメの250ccバイク5. SRV250
SRV250とは
引用: バイクブロス
SRV250とは、1990年代に発売されたVツインのクラシカルなスタイルのバイクになっております。メーカーはヤマハです。
パッと見、最初に紹介させて頂きました、クラブマンとかなり似ていますね。ただ、こちらは2気筒になっており、乗り味は結構異なります。個人的には、単気筒よりも2気筒の方が好みです。(振動の観点とか、エンジンの形状から)
なお、このSRV250ですが、個人的には純正スタイルはかなり好みなのですが、2点の理由から強くはオススメできません…ので長らく記載するか悩んでおりました…
- 良いタマが少ない
- 球数自体が少ない(5年程度と短い期間しか販売されていませんでした…)ため、2021年現在でベース車両を探すのはかなり大変
- 専用のカスタムパーツが少ない
- SR400などと比べると、カスタムパーツは皆無といっても良いでしょう…
ただし、後述しますが、このクラシカルな純正スタイルは、ベース素材としてはうってつけかと思いますので、DIYや流用ベースでカスタムされる方には、問題ないかなと思います!
SRV250がカフェレーサーにオススメな理由
1. 純正状態から多少のモディファイでカフェレーサーに変身可能
ハンドルや、ミラー、すこし野暮ったいかなというヘッドライトを変更してしまえば、かなりスタイリッシュなカフェ的な雰囲気を得ることができると思います!
このあたりはクラブマンと同様ですかね!ですので、ライトカスタムでカフェレーサーにしたい…!!でもSRのように車検を気にしたくない!という方にはとても良いマシンだと思います!
カフェレーサーにオススメの250ccバイク6. XS250
XS250とは
1980年にヤマハから発売されたアメリカン(ジャメリカン)タイプの ビラーゴ250(1988年~)の前身となるバイクです。
同時期にSR250(SR400などと比べるとよりジャメリカン感が強いマシン)とは、エンジン形式が異なるために差別化されていました。
引用: BikeBros
後述しますが、特に海外で同バイクのカスタム事例がよく見られます。国内でもカフェレーサー化事例はあり、an-buさんのページに掲載されていたマシンがかなりカッコいいです!
XS250がカフェレーサーにオススメな理由
1. 海外ビルダーがカフェレーサーベースとしてよくチョイスするから
(実は理由として正しく挙げられてないというのは目をつぶるとして) 海外のカフェレーサービルダーが、このXS250をベース車両としてカフェレーサーを制作する事例が多々見受けられます。
あまり深掘りしたわけでは無いのですが、カフェレーサー化するにあたって、やりやすい点があるのかもしれません。
おわりに
今回は、250ccクラスにフォーカスしたカフェレーサーベースとしてオススメのマシンを4つご紹介させて頂きました。
何となく「オススメ!」といっているWebページが多いような気がしましたが…今回は、「なぜオススメできるのか」という点にも注目してご紹介させて頂きました。
いかがだったでしょうか。
後半になるほど結果のカフェレーサーの姿が想像できなくなったかもしれませんが、逆にその場合はチャンスで、「えっ!あのバイクがこうなるんですか!」と言われた時の心の中の嬉しさといったらないですよね。かくいう私もGN125をカフェレーサーカスタムしていまして、「えっ!これがGN125ですか!?」と言われると、実は心のなかで嬉しい気持ちになっていたりするものです。
はい。長くなりましたが、今回は以上です!
これからカフェレーサーカスタムされる方の参考になれば幸いです!
そもそもカフェレーサーって…?という方や、他の排気量にはどんなマシンがあるの?というのは下記の記事にまとまっておりますので、興味があればご覧ください。