今回は、「セパハンカスタムされたバイクってよく見かけるけど、警察に怒られたっていう噂も聞きます…実際のところはどうなんでしょう!?」という疑問や、「セパハンにカスタムしたバイクって車検は通るの?」といった疑問を解消するための記事となっております。
私も、保有しているGN125Hというバイクをセパハンにカスタムしていますし、以前保有していたバイクでもセパハン化したりと比較的関係がある部分だったのですが、ちょっとあやふやな所がありましたので、自分の勉強のためにもまとめてみました!
セパハンとは?
セパハンとは、「セパレートハンドル」の略で、左右が分離されているハンドルのことです。フルカウルのバイクなどではよく採用されるハンドルです。
今回特に話題にするのは、もともとはバーハンドル(1本の棒で出来ているハンドル)だったバイクを、セパハンに変更した場合のケースです。
よく見かける、「セパハンで警察に注意された」などは、
- 純正ではバーハンドルだったがカスタムでセパハン化したケース
- 純正でもバーハンドルだったがハンドル高さや幅が大きく変わった
場合かなと思います。
[2023/06/20 Update]【バイク Tips】セパハンのメリットとデメリットについてまとめ。GN125ベースで比較する
セパハンへの交換は違法なのか
さて、それでは本題1です。「セパハンへの交換は違法なのか」についてです。
先に結論を書きますと、「ルールを守ったセパハンの取り付けであれば違法ではない」です。
400ccクラス以上の車検のあるバイクであれば、ハンドルまわりに関する検査項目をクリアしていれば問題ありません。こちらについては後述します。
250ccクラス以下の車検のないバイクであれば何をしても良いというわけではなく、規定を超える範囲のハンドルへの交換を行った場合は「改造申請」が必要になります。こちらのページがとても参考になります。
他に、上記ルールをクリアしていたとしても、警察から危険があると判断された場合は、ハンドルの整備不良を取られてしまう可能性があります。こちらは「教えてgoo」のとある方の質問ですが(こうした質問系サイトをデータソースにするのは本来あまり良くないですが)、
「ハンドルをフルで切った時、ガソリンタンクとの距離がギリギリで、隙間に手が入ってスイッチング操作ができない」
出典:教えてgoo
という理由で、整備不良の切符を切られてしまったという話もあるようです。
というわけで、明確に決められたハンドルの規定及び、運転していて危険が無いと判断される(警察視点で)ハンドルの取り付けとなっていれば、セパハンは違法ではないといえます。
セパハンで車検は通るのか
さて、次は、「セパハンで車検は通るのか」という疑問についてです。
前項でちょっと触れましたが、結論を先に書くと「セパハンで車検を通すことは可能です」。
ただし、場合によっては通常の車検では通らない可能性がありますので事前に確認しておく必要があります。次の項目で詳しく書いていきます。
セパハンにしたバイクで普通に車検に通るパターン
下記の2条件を満たしている場合は、セパハンにしたバイクでも特段何もせず車検に通すことができます。
- 車検証に記載されている幅から、セパハンに変更した状態の幅±2センチ以内である
- 車検証に記載されている高さから、セパハンに変更した状態の高さが±4センチ以内である
ただ、「バーハンからセパハンにしたら、こんな小さな変化じゃすまないのではなかろうか…?」と思った方、これはその通りですね。大体バーハンドルからセパハンに変更した場合は、この範囲を超えることが殆どだと思います。
ですので、バーハンからセパハンに変更した場合、恒久的に(車検の時だけセパハンからバーハンに戻すのではなく、常にセパハンにしておく)対応するためには、現実的にはやはり下記のパターンになるかなと思います。
セパハンにしたバイクで普通には車検に通らないパターン(構造等変更検査が必要なパターン)
大変残念ですが、上記の変更幅で収まらなかった場合、「構造等変更検査」を行う必要があります。
こちらは、つまりは車検です。
この構造等変更検査を行った日から2年間、この内容が有効になるということです。
「あれ?今までの車検残っている期間は…?先月車検受けたから、あと1年と11カ月残っているんだけど…」
という方向けでは、この場合でも構造等変更検査を行った場合は、上記の1年11カ月が消えてしまいますので、構造等変更検査を行うタイミングとしては、次の車検満期が近づいてきたらというところが望ましいですね。
当たり前ではありますが、実際に構造等変更検査をクリアしている方でネットに記事をアップされている方もいらっしゃいます。
こちらの方は、CB400SSをセパハンにカスタムされて、その状態で車検(構造等変更検査)を受けて無事クリアされています。
おわりに
今回は、「セパハンって実際どうなの?車検受かるの?」などのセパハンに関する不安点などについてまとめました。
車検を受ける方は、しっかり「構造等変更検査」をすればまず受かります。
若干の懸念としては、警察に切符を切られないか、というところですが、これは記事内にも書きましたが場合によっては切符を切られる可能性があります。これは警察がそのセパハンの取り付けでは走行に問題がある、危険だと判断してしまえばアウトですので…ちょっと怖いですね。ただ、胸を張って「このセパハンはハンドル操作に問題が無い」と言い張れればまず問題は無いでしょう。
一時期は「刀狩」として目の敵にされていたセパハン。現在では、構造変更も受け付られるようになっているため、合法的に使用することができますので、是非ルールに則って運用したいところですね!
参考リンク
- グーバイク
- ハンドルまわりの車検に通る高さ、幅などについて記載されています
- 2りんかんブログ
- メジャーでの測定の写真があり分かりやすいです
- バイクの系譜
- 刀狩されて中途半端な姿に去勢されてしまったGSX750Sについてまとめられています
セパハンのメリット、デメリットについては下記ページにまとまっています。
[2023/06/20 Update]【バイク Tips】セパハンのメリットとデメリットについてまとめ。GN125ベースで比較する